24年パリ五輪に空手は正式落選、開催地 人気競技の採用傾向に28年ロス五輪へUFCも動き
IOC(国際オリンピック委員会)は7日に行われた理事会で、2024年パリ五輪の実施競技を正式に決定。追加競技にはブレイキン(ブレークダンス)が初採用され、東京五輪の野球、ソフトボール、空手は落選した。 【フォト】ヌルマゴメドフが今月2日、ロス五輪に向けた会見を行った 追加競技は正式競技とは違い、東京五輪から導入された制度で、開催都市が正式競技以外に提案できるものだ。東京大会では、野球や空手など、日本に馴染みの深いものが提案されたが、フランスでは提案されなかった。 今年3月の理事会の時点で既に落選は濃厚だったが、12月の理事会の正式発表まで時間を残していた。ブレイキンは18年のブエノスアイレス ・ユース五輪で初採用。今回の正式採用にもつないだ。 ブレイキンのように大きな会場施設を必要としないスタイリッシュな都市型スポーツ(アーバンスポーツ)が人気だ。東京五輪で採用されたアーバンスポーツのスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンもフランス五輪では正式に選ばれた。パリ大会では経費をおさえ、競技は東京大会より1つ減らし32競技、種目は10種目減らした329種目での開催となる。 空手の競技人口は6000万人おり、世界ではフランスが最も盛んな国の一つで世界選手権のメダル獲得数もトップクラス、採用に力を入れていただけに残念だ。2016年の空手正式決定時に全日本空手道連盟の笹川堯会長に取材した際「パリは採用に向け活動を行なっていく。それがダメなら28年のロサンゼルス」と語っていた。柔道も昭和39年の東京五輪で採用も4年後の五輪では不採用になった過去がある。空手も今後、五輪採用に向け活動していくだろう。 また、UFCのダナ・ホワイト社長も柔道やレスリング、テコンドー、ボクシングと格闘技のあらゆる要素が入った総合格闘技を五輪種目にすべきだと以前から語っており、UFC世界ライト級王者のハビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア)も今月2日、ロシア首都モスクワで会見を開き、総合格闘技(以下、MMA)を28年のロス五輪の種目にする活動を行うと発表した。アメリカでもMMAは人気競技だ。アマチュアの安全なルールを確立し五輪採用を狙う。