【東京新聞杯】末脚型のヴァンドギャルドは取りこぼしの危険性も 巻き返しが期待できる穴馬とは?
近年はスローペースの傾向が強い
近年のマイル路線は強い逃げ馬不在の影響もあって、東京新聞杯もスローペースの傾向が強い。特に2016年、2017年は、それまで末脚型だったスマートレイアーやブラックスピネルが逃げて、良馬場ながら前半4F48秒~49秒台の超絶スローペースになった。 【きさらぎ賞 2021最終予想】人気馬はヨーホーレイク、ランドオブリバティ!今年は中京でガチガチ決着!?(SPAIA編) 今回は中距離路線で前に行ってこそのダイワキャグニーが最内枠を引いたことで、さすがに差し馬が逃げるという展開はなさそうだが、先行馬が手薄なだけに、遅い流れからの速い上がりの決着は避けられそうにない。位置取りがあまりに後方からになる馬や、鋭い末脚が使えない馬は狙い下げたい。
能力値1~5位の馬は?
【能力値1位 ヴァンドギャルド】 昨秋の富士Sで指数の最高値を記録し、初重賞制覇を達成した。しかし、富士Sはややタフな馬場状態で、前へ行ったスマイルカナとシーズンズギフトが後続を大きく引き離して超ハイペース、中団でレースを運んだ同馬が展開に恵まれたのは確か。前走のマイルCSでもなかなか鋭い末脚は見せていたが、かなりのスローペースとなったために、位置取りの差で苦しくなって6着に終わった。 今回は前走時よりも相手が楽になるのは好ましいが、休養明けで挑んだ昨年と比べて乗り込み本数が少なく、やや調整が緩い感を受ける。ここが大目標というわけではなさそうなだけに、実力は認めても全幅の信頼とまではいかない。またスローペースが予想されるメンバー構成だけに、末脚が届かずに終わる危険性もある。 【能力値2位 カラテ】 2勝クラス、若潮Sを連勝。特に前走の若潮Sは早めに動いて3馬身差の圧勝で、走破タイムも指数も優秀だった。同馬は不良馬場の東京芝1600mで2勝目を挙げたように、持久力に長けたタイプ。それだけに前走のような力の要る馬場で緩みない流れが合っている。しかし、今回は前走時よりは芝の軽い東京マイル。スローペースとなり、瞬発力が要求されるとなると現状はやや不安が残る。 【能力値3位 トリプルエース】 昨秋に復帰してから着実に上昇軌道に乗り、前々走では3勝クラスのサンタクロースHを勝利。しかし、メイショウモウコがオーバーペースで逃げて馬群は縦長。同馬は道中5、6番手だったが、実質差しの競馬で展開に恵まれた。 前走の京都金杯は、前が楽な展開を外枠から躓いて後方からの競馬となり、終始外を回る競馬になって8着に敗れた。ただ、もともと自在性がある馬で、先行馬がやや手薄な今回は近走よりも前を意識して動くことで巻き返してくる可能性がある。陣営からも今回でもう一列前の位置を意識したコメントが出ている。 【能力値4位 トライン】 秋の天皇賞と同週のキタサンブラックメモリアルでは、後方外々から豪快な末脚を披露。なかなか優秀な指数での勝利で、休養期間中に大きな成長を感じさせた。前走のキャピタルSは、前走時に馬体を大幅に減らし過ぎたために、調整が難しかったよう。また休養明けで走りすぎた反動もあって、末脚が不発したのだろう。今回は順調にきているだけに、一気に上昇する可能性は十分だ。