ユナイテッド航空の777,デンバー離陸後にエンジントラブル 部品落下も
米コロラド州のデンバー国際空港近くで現地時間2月20日午後(日本時間21日早朝)、ユナイテッド航空(UAL/UA)のデンバー発ホノルル行きUA328便(ボーイング777-200型機、登録記号N772UA)がエンジントラブルを起こして引き返した際、エンジンをおおうカバーの一部などが住宅地に落下した。 【空港周辺の住宅地に落ちた破片】 UA328便は定刻が20日午後0時15分(日本時間21日午前4時15分)発で、航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると午後1時4分に離陸した。現地報道によると乗客231人と乗員10人が乗っており、午後1時30分ごろ着陸した。 FAA(米国連邦航空局)は、777に左右1基ずつあるエンジンのうち、右エンジンにトラブルが起きたことを明らかにした。また、飛行経路周辺でエンジン部品などとみられる破片が発見されたとしている。 空港近くのコロラド州ブルームフィールド警察は、住宅地や公園で破片を確認している。 N772UAは、1995年9月にユナイテッド航空へ引き渡された機体。エンジンは米プラット&ホイットニー(P&W)製PW4000を2基搭載している。 就航から20年以上経過した777のトラブルは、日本でも発生。昨年12月4日に日本航空(JAL/JL、9201)の777-200(JA8978)が那覇空港を離陸直後、左エンジンに不具合が発生して引き返した。同機もPW4000シリーズを搭載しており、国の運輸安全委員会(JTSB)が機体を調べたところ、左エンジンに22枚あるファンブレードのうち2枚に損傷が見つかり、破損した2枚のうち1枚に疲労破壊の特徴である模様がみられた。JA8978は那覇で修理を終え、2月16日に羽田へ戻っている。
Tadayuki YOSHIKAWA