「なんともいえない、すごい臭いですよ」現場には大量のハエ、ウジ、卵…害虫ハンターが見たヤバすぎる“孤独死”のリアル
3K(きつい、汚い、危険)という言葉ももはや死語になりつつあるが、実はまだまだ日本にはきつい仕事……最悪の場合、命の危険さえ伴う仕事が存在する。たとえば、夕方のワイドショーでよく目にする「害虫・害獣駆除業者」。時には出産直後で命がけの害獣から襲われたり、害虫あふれる孤独死の現場に向き合うことも。 【画像】ハクビシンの棲み家となった家屋 害虫・害獣駆除にまつわる印象深いエピソードを、これまで3万件以上の駆除を担った想和ホールディングス代表の早川佳宏氏に聞いた。早川氏が見た「衝撃的な現場」とは?(全3回の1回目/ #2 、 #3 を読む) ◆◆◆
高校の体育館に「300匹のコウモリ」が棲み着いた
――さまざまな現場があると思いますが、そのなかでも「これはスゴいな」と印象的だったものを教えてください。 早川 とある高校で、毎日毎日、同じ場所にフンが落ちているので、原因を調べてくれと。そこで行ってじっくり観察し、体育館にある舞台の幕をめくったら、中に300匹ぐらいのコウモリがびっしり。ブワーッと、それはものすごい数でしたね。すべて駆除するのに1週間ぐらいかかりました。ただ、コウモリも慣れればかわいいものですよ。 強烈だったのは、床下からの臭いが酷くて、何かがいるようだから来てほしいという依頼。いざ床下に入ってみたら、体が半分だけになった、ウジ虫まみれの大型犬がいたことがありました。迷い込んだんでしょうねえ。 ――空き家に迷い込んだ動物が、そのまま棲みつくことも? 早川 空き家は彼らにとって楽園で、家じゅう棲み処になりますよね。最近いちばん驚いたのは、「近所の人が何かを目撃したらしいから、見てくれ」という連絡をもらって行ったら、押入れからハクビシンが6頭も出てきた時です。 もともと天井にいたんでしょうけど、押入れの天袋が落ちて、ちょうど下にあった布団の上に巣を作っていたんですね。ふすまを開けたら6頭のハクビシンがこちらを見ているから、「ワァッ!!」て。