山岳遭難しないために必要な装備 携行が厳しい場合は「標高差の小さい山域を選んで」 救助隊が注意を呼びかけ
夏の暑さが収まると、アウトドアを楽しみたくなるもの。これから迎える紅葉シーズンに、登山へ出かける人もいるでしょう。山の天気は変わりやすく、低い山であっても、事前の情報収集と装備が欠かせません。長野県警察山岳遭難救助隊は公式X(ツイッター)アカウント(@NAGANO_P_M_R)で、「必要装備の携行」について注意を呼びかけています。 【画像】登山時に欠かせない6つの「必要装備」 長野県警察山岳遭難救助隊による実際の投稿 ◇ ◇ ◇
山のレベルや登山プランにかかわらず必ず携行するもの
一般的に9~11月頃は登山に快適なシーズンといわれ、これから各地の山で紅葉が見られるようになります。しかし、日照時間が短くなる時季でもあります。低い山でも天候が急変するおそれもあり、遭難する可能性が。 長野県警によると、9月2~8日の1週間のうち、長野県内では11件の山岳遭難が発生。そのなかには、「装備がないのでビバーク(下山できず、野外で一晩を過ごすこと)ができない」という遭難者が複数人いたといいます。 幸い、遭難者は当日中に無事救助されました。しかし、天候や電波状況よっては最悪の場合、数日間救助を待つことになります。登山では、常に危険と隣り合わせであることを忘れずに、安全かつ命を守るための装備が必須です。 どのようなものが必要なのか、投稿では「必要装備」について説明しています。山の高低、登山プランにかかわらず、携行が必要なのは下記の6つです。 ・ヘッドライト ・雨具 ・スマートフォンの予備バッテリー ・ツェルト(簡易的なテント) ・防寒具 ・非常食 非常食のなかには、水やエネルギーになる食べ物が含まれます。また、水は水分補給だけでなく、けがをした際の応急処置にも必要です。 体力的にそれらを持ち運ぶのが難しい場合は、「山のレベルを少し下げ、行動時間が短いルート、標高差の小さい山域を選んで、秋山を楽しみましょう!」と呼びかけています。 投稿のリプライ(返信)には「そう! レベルを下げる勇気! これ必要です。また今まで1泊2日の行程なら、2泊3日で行く行程に変更も要検討です」「身の丈に合った山選び、本当に大事ですね 『まぁ行けるでしょ』とノリで決めてしまうと命にかかわります」「あと救急セットも持っていきます 備えあれば憂いなし」など、さまざまな声が寄せられています。 自然の中では、どんなことが起こるかわかりません。たとえ登山に慣れていても、不測の事態に陥る可能性も。いかなる状況にも対応できるよう、装備を十分に整えましょう。
Hint-Pot編集部