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アルミ圧延5社の前3月期、4社が経常減益。米中摩擦、コロナで国内販売減

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鉄鋼新聞

 アルミ圧延事業を手掛ける国内大手5社の20年3月期決算が出そろった。アルミ地金価格の下落などにより全社が減収となったほか、米中貿易摩擦の激化による半導体関連分野の需要低迷、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う自動車部材の需要減などで経常利益ベースでは5社すべて(昭和電工アルミセグメントは営業利益)が減益だった。神戸製鋼所(アルミ・銅事業部門)と三菱マテリアル(高機能製品セグメントアルミ事業)の2社は赤字幅が拡大した。  アルミ圧延品の国内需要は、米中貿易摩擦の激化や新型コロナウイルスの感染拡大により自動車部材や半導体製造装置材料、コンデンサーなど幅広い需要分野で停滞した。販売価格に大きな影響を及ぼすアルミ地金価格は前年比で大きく低下したため、各社の売上減少と在庫評価損の計上につながった。在庫評価関係では、UACJは前年に比べて92億円、神戸製鋼にとっても50億円の経常減益要因となった。  このほか各社の個別要因ではUACJは、タイや米国拠点の業績改善が経常増益要因となったが、構造改革費用や豪州子会社の株式評価損などを特損計上した。神戸製鋼は中国アルミパネル拠点や米国押出拠点で立ち上げ費用、米国アルミ鍛造サスペンション拠点の設備トラブルが大きな減益要因となった。日軽金HDはアルミ圧延品や二次合金販売が減少したものの、アルミナ・化成品事業の業績が改善した。また日軽金が管理する雨畑ダムの堆砂対策費を特別損失に計上したため、当期純利益は大きく減少した。三菱マテリアルは、自動車用押出製品や熱交換器用アルミ材、通常缶とボトル缶販売が振るわず減収減益。昭和電工は主力のコンデンサー用アルミ箔が低迷した。  21年3月期業績については新型コロナウイルスの感染拡大を受けてUACJ、日本軽金属HD、神戸製鋼所、三菱マテリアルの4社が公表を見送った。2月に20年1~12月期予想を公表していた昭和電工も、5月15日に予想を未定と変更した。