旧統一教会と40年以上関わり 北海道市議「縁を切ると言う気ない」
元衆院議員の清水誠一・北海道帯広市議(73)=自民党会派=が、40年以上にわたり、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の政治団体「国際勝共連合」と付き合いがあることが明らかになった。清水氏は8月5日、毎日新聞の取材に「(自身の)後援会の入会カードを集めてもらっていた」と述べ、支援を受けた経緯にふれ「一切縁を切ると言う気もない」と話した。 【一覧】旧統一教会との関係を明かした主な政治家 清水氏は帯広市議、北海道議、衆院議員を歴任し、2022年4月の帯広市議補選で市議に返り咲いている。 清水氏によると、旧統一教会が反共産主義を掲げて創設した「国際勝共連合」を知ったのは1970年代後半。当時の帯広市長選で自身が支援する候補者の選対の中にメンバーが数人いたという。その後、政治家となり、90年ごろには、自身の後援会の入会カードを集めてもらうこともあった。 一方で、清水氏は「支援を依頼するのは旧統一教会だけではない」と強調。他に複数の宗教団体の名前を挙げ、「別の宗教団体の方が(関係性が)強かった」と話した。 旧統一教会をめぐっては80年代以降、不安や恐怖をあおって高額な物品を売りつける「霊感商法」の事件化や、高額献金の強要をめぐる訴訟などで何度も社会問題となってきた。しかし、清水氏は「社会問題化しているということ自体、今まで認識したことがなかった。たぶん、本州と北海道の違いではないか」と語った。これまで関係を絶たなかった理由としては、寄付金や会費を払うなどの対価を求められなかったことや、反共産主義という方向性が一致していたことなどを挙げた。 安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件を受け、教団側との今後の関係について問われると「一生懸命頑張ってくれている(自身の政治活動などを支援する)ボランティアの人たちがいる。あの人たちも社会を良くしたいと思っているわけであって、今後『あそこの団体と関わる人とは一切縁を切ります』というのは僕の立場では言えないし、言う気もない」と述べた。【後藤豪】