【記者解説】“初の女性総理”逃した高市大臣の地元「1時間で空気一変」 「1回目の投票1位で万歳三唱」もわずかに及ばず「沈黙続く」
奈良県天理市内のホテルには、朝からおよそ120人の支援者が集まった。 9月27日、会場では、わずか1時間ほどで空気が一変することになった。 【写真】“初の女性総理大臣”逃した高市大臣
■1回目投票トップで「万歳三唱」
まず、大きな盛り上がりを見せたのが、1度目の投票結果が発表されたときだ。 石破氏・小泉氏との三つどもえと言われる状況だったが、奈良県の党員票では高市氏は8割近くの支持を集め、ぶっち切りの1位。 全体でもトップの党員票を獲得して決選投票に進出し、大きな歓声があがった。 3年前の総裁選のときは、党員票は河野太郎氏と岸田総理に次ぐ3位で、票を伸ばしきることができなかったが、大きな飛躍を見せ、会場では早くも万歳三唱が行われるなどした。
■全国駆けた街宣車は「veanas」号。逆から読むと・・
しかし、そのおよそ1時間後。石破氏に決選投票で敗れたことが伝えられると、会場は言葉もないといった様子で、沈黙が続いた。 会場には、総裁選期間中に全国33の都道府県をまわったという街宣車の写真もあった。 全国各地の支援者からのメッセージが書かれていて、名前はこちら「veanas」号。逆から読むと…「早苗V(sanaeV)」。 願掛けもしながらの戦いだったが、女性初の総裁誕生とはならなかった。
■党員票1位「民意が高市さんを選んだ」
支援者は、最後は自民党内での綱引き、力関係で負けた、と悔しさをあらわにしていた。 一方で1回目の党員票で1位だったことについて、「民意が高市さんを選んだということだ」として、「高市さんは悔しいと思うがまた国民のために頑張ってほしい」と話した。 また、事務所スタッフからは、「もし高市さんが勝っていたら自民党の顔として大きな風が吹いたと思うが、石破さんが作る風に乗って次の総選挙も戦っていきたい」と前を向く声も聞かれた。 (関西テレビ記者 酒井麻衣 「newsランナー」2024年9月27日放送)
関西テレビ