【平成ミニバン白書 2-2】5年弱で約47万台を販売した新時代の「ファミリーカー」=ミニバン|初代 ホンダ ステップワゴン G 回転対座シート Vol.2
初代 ホンダ ステップワゴン G 回転対座シート Vol.2 「こどもといっしょにどこいこう」のキャッチコピーで登場したホンダ 初代ステップワゴン。 1.6L並みのコンパクトなサイズを実現した2L直列4気筒DOHCのB20B型エンジン、純正オプションのルーフスポイラーなど【写真7枚】 キャッチコピーそのままに、ステップワゴンはワクワクさせてくれるクルマだった。多彩なシートアレンジやオプションも含めて使い勝手を高める装備の数々は、広い室内をさらに楽しくさせた。デビュー時の180万円を切る新車価格も魅力的で(5人乗りのNは150万円代)、バブル崩壊後の低迷した日本経済、クルマ社会にまばゆいばかりの光を照らしてくれたのだった。 それを証明するように、1996年5月にデビューしたステップワゴンは、1年もたたない1997年3月には早くも国内累計販売台数10万台を達成。2代目にフルモデルチェンジするまでの5年弱では、なんと約47万台を販売する大ヒットモデルとなった。だから、ステップワゴンで育ったと言っても過言でない20代から30代前半の読者も多いことだろう。「ファミリーカー=ミニバン」という図式を浸透させたのは、初代ステップワゴンに他ならないのだ。 ステップワゴンの長所は、なんと言っても広大な室内空間。スタイルは5ナンバー枠を最大限に生かす箱型のボックスフォルム。室内の広さは外観からも容易に想像できた。 搭載エンジンは2L直列4気筒DOHCのB20B型の1種のみ。シリンダーブロックを大型化することなくボア径の拡大を可能とした4連スリーブブロックを採用することで、1.6L並みのコンパクトなサイズを実現している。 取材車両は、ナビやオーディオこそ社外品を装着しているが、基本的にノーマルを維持しており、コンディションも上々。グローブボックスは上下2段で、上段はフタがトレイにもなるなど、使い勝手に優れた装備が各所に配されていたことも人気を高めることにつながった。 ルーフスポイラーも同様に純正オプションのタウンステップシリーズのもので、スポーティーなスタイルを作り上げる。軽量な樹脂製で、ハイマウントストップランプを内蔵する。 ちなみに当時のRVブームに乗ってホンダが展開したのがクリエイティブムーバーシリーズ。その第1弾はオデッセイで、第2弾がSUVのCR-V、そして第3弾として1996年に発売されたのがミニバンのステップワゴンだった。 次回「初代 ホンダ ステップワゴン G 回転対座シート Vol.3」へ続く
Nosweb 編集部
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