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英国、ベーシックインカム検討 一時的とはいえ実現は可能?

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THE PAGE

 英国のジョンソン首相が、コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府が最低水準の生活を保障するベーシックインカムの一時的な実施について検討する考えを示したことが話題となっています。政府が最低限の生活を保障するという手法は実現するのでしょうか。

 欧州では一部の国でベーシックインカムについての議論が行われていますが、財源の問題もあり、現実的な施策であるとは見なされていませんでした。しかしジョンソン首相が経済対策のひとつとして「検討すべきアイデアの一つだ」と述べたことで、一時的にベーシックインカムを活用するという方法がにわかに現実味を帯びてきました。  ベーシックインカムとは、収入や職業に関係なく、政府が国民に最低限の金額を給付する制度で、格差是正や災害時における困窮対策として注目されています。しかしながら、これを実施するには莫大な財源が必要であることから、あまり現実的な施策としては議論されませんでした。

 しかし、今回のコロナウイルスの感染では、多くの人が仕事を失うなど、生活の危機に直面しており、こうした際に最低限度の給付があれば、とりあえず生活を維持することができます。また、かつては財政的に困難といわれてきましたが、一部では無制限に国債を発行してもよいというMMT(現代貨幣理論)が登場するなど、(その善し悪しはともかくとして)財政規律に対するアレルギーが減少しているのは間違いありません。日本国内でも恒久的に消費税をゼロにすべきという声も出ており、全額を国債発行でカバーできるのであれば、ベーシックインカムについても実現可能という話になるでしょう。  もっともジョンソン首相が言及しているのは、一時的なベーシックインカムであり、恒常的な施策ではありません。米国でもトランプ大統領が大人1人あたり1200ドルを支給するプランを示しているほか、日本政府も一連の動きを受けて、世帯への現金給付の検討を開始しました。  非常事態が発生して仕事を失っても、政府から最低限の給付があることが分かっていれば、確かに国民の安心感は高まり、パニック的な行動も回避できると考えられます。日本政府は今のところ消費税の大胆な減税には否定的ですが、もし、この施策が具体的な検討対象になるのであれば、ベーシックインカムに関する議論も高まってくるかもしれません。 (The Capital Tribune Japan)

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