嫌われ役から英国王室を救う存在へ。カミラ王妃の好感度逆転劇を追う
自身の得意分野でも活躍!
58歳にして公務をスタートしたカミラ夫人は最初、あまり目立たないように活動していた。ただ、ほかの上級ロイヤルやエリザベス女王から引き継いだチャリティや名誉職をこなしつつも、自身が関心のある分野での活動を模索。例えば読書好きとして知られる彼女は、作家のマイケル・モーパーゴをクレランスハウスに招待。児童文学や子供たちへの読み聞かせの重要性などについて話し合う機会を何度も設けている。女王になった現在は「The Queen’s Reading Room」というインスタグラムのアカウントで世界中の子どもたちにお気に入りの本を推薦している。
カミラ王妃の積極的な公務の数々
また女性問題にも熱心に取り組んでいて、2009年にレイプ危機センターをお忍び訪問した後にクレランス・ハウスでレセプションを開催。ここに内務大臣や性暴力対策に関わる人物らを招き、全員が共通の問題に取り組んでいるという意識を高めることに成功している。カミラ王妃は現在、ウーマン・オブ・ザ・ワールド・フェスティバル(WOW)の名誉会長を務めているが、同団体の創設者ジュード・ケリーも同様の体験をしている。彼女やお仲間もクレランス・ハウスの昼食会に招待され、その席で王妃が世界中の女性が直面するさまざまな問題(レイプや戦争犯罪としての性的虐待、一部地域でいまだに行われているに女子割礼など)ついて臆することなく取り上げたと証言する。しかも王妃が話題にした問題全てを深く憂慮していることも参加者たちにしっかりと伝わっている。
女性が被害者となるDV問題にも深い関与を寄せている。上流階級の出身であるカミラ王妃自身は2016年にDVサバイバーを支援する慈善団体「セーフ・ライヴス」を訪れるまで、「私は家庭内暴力や家庭内虐待についてほとんど知りませんでした」と率直に認めている。彼女はこの施設でサバイバーたちのリアルな体験談を直接耳にし、被害者たちを支援することをを即決。2020年からは同団体の後援者として精力的に活動しているのだ。