初黒星に黒田は「もったいない」
「相手が黒田ってことは、そう数もチャンスがない。ひとつのチャンスが消えかけたけど、大島がひと振りで決めてくれた」 谷繁監督も、そう絶賛した。 打撃不振に苦しんでいた広島は、5番に會澤を入れ、三塁に小窪を使うなどオーダーを変えてきたが、低めにコントロールされる八木を7回まで打ちあぐね、又吉―福谷に完封リレーを許した。あと1本が出ずに黒田を援護することができなかった。黒田は負け投手となったが、7回、96球を投げて3失点。「6回自責点3以下」のクオリティスタートは守った。 緒方監督も「大島には悔やまれる1球だったが、しっかりと試合は作ってくれた。先制するチャンスがあったのに黒田を援護することができなかった。先に点をとることができていれば黒田もゼロに抑えるピッチングができたと思うんだが」と、黒田を責めなかった。 「展開的に、なんとか我慢して終盤にもっていかねばならないと思っていた。連敗?それなりの結果を出さないといけないと思っていた。自分のピッチングをして、なんとかしてチームを勝たせなかった」 感情を押し殺したような黒田の敗者の弁。 「クオリティスタート」と「年間、ローテーションを崩さないこと」が、メジャーを経験してきた黒田が、到達した高いプロ意識。そのプロ意識こそが、次の反撃機会につながる。 黒田は、中6日で、11日の阪神戦で3度目の先発マウンドに上がる。