<高校野球>日章学園が初のセンバツ 好機逃さずに畳みかける攻撃 九州4強
第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の選考委員会が25日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールであり、出場32校が決まった。宮崎県からは日章学園(宮崎市)がセンバツ初出場を決めた。昨秋の宮崎大会で優勝し、九州地区大会でも、甲子園出場経験のある強豪の九国大付(福岡)などを連破。好機を逃さずに畳みかける攻撃で流れを引き寄せ、ベスト4入りを果たした。選抜大会は3月15日に組み合わせ抽選会があり、同23日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する。 【おめでとう 出場32校の一覧はこちら】 寺原亜錬投手(2年)と石嶋留衣投手(同)がチームの2本柱だ。中学時代に全国大会の出場経験がある寺原投手は、直球とカーブをはじめとする変化球を制球よく投げ分け、緩急をつけて相手打者を翻弄(ほんろう)する。石嶋投手は昨秋の九州地区大会準々決勝で、熊本西(熊本)を切れのいい速球で6安打1失点で抑えて完投勝利を収めた。守備では、強肩の深草駿哉捕手(2年)、センターを守る俊足の平野大和選手(同)らが要となり、堅い守りをみせる。 打線は切れ目がなく、宮崎大会と九州地区大会の計8試合で計48得点を挙げた。深草捕手は九州地区大会の3試合で11打数8安打2打点と打撃好調で、2番打者ながらチームの攻撃の流れをつくった。森永光洋選手(同)や平野選手らも持ち前の長打力で攻撃の鍵を握る。 九州地区大会で打線が地力を発揮したのは1回戦の九国大付(福岡)戦。先制した後、2点を返されて同点に追いつかれた二回裏、相手の失策を足がかりに出塁すると、主砲の平野選手の中越え二塁打など4連続安打が出て、その回4得点。七回にも1点を加え勝利をつかんだ。 「初めてのセンバツ。失うものはないので攻めの姿勢で挑みたい」と福山凜主将(2年)は大舞台を前に腕をぶす。初出場のチャレンジャー精神で目標は大きく初優勝を目指す。【田崎春菜】 ◇ボクシング、バドミントンも全国で活躍 1950年に宮崎高等会計学院として設立され、87年に日章学園高校と改称された。福祉科、調理科など10科があり、男女1215人が在籍する。主なOBにはプロゴルファーの香妻(こうづま)琴乃さんらがいる。 野球部は65年創部で部員は現在45人。OBにプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの山崎剛選手(2017年ドラフト3位)らがいる。 校訓は「道義に徹し」「実利を図り」「勤労を愛す」。他の部活動も盛んで、ボクシング部はインターハイの学校対抗で過去5回の優勝を誇り、昨年も3位に輝いた。男子バドミントン部も昨年、2年連続で団体3位に入賞した。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、全31試合を無料でライブ中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)。また、「スポーツナビ」(https://sports.yahoo.co.jp)でも展開します。