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起業家が新型コロナで経済死しない心構え

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ITmedia ビジネスオンライン

起業家の資質

 だからこそ、起業家の資質がある人が資金繰りなんかに忙殺されていてはいけないのだ。メンタルがネガティブになったら、新しいことに挑むエネルギーは出てこない。公的制度でも友人の力でも動員して、お金の話は切り離すことだ。  筆者は、過去に随分いろいろな人にインタビューする機会に恵まれてきたが、その中の忘れられない一人に、北城恪太郎さんがいる。肩書がたくさんあって大変だが、経済同友会の終身幹事であり、日本アイ・ビー・エムの名誉相談役でもある。  筆者が質問したのは、「起業家にとって最も大事な資質は何か?」という問いだ。北城さんは間髪入れずに答えた。「起業家にとって一番大切な資質は、ネアカなことですよ。事業なんていうのはやってみてダメでやり直し、またやってみてダメでやり直しの繰り返しです。そういう時に、何度も何度もアイディアを出していくためには、ネアカじゃないと無理なんです。ネクラな人だと心が折れちゃう。だからボクはいつも大事なのは『ATM』だと言っているんです。『明るく、楽しく、前向きに』の略なんですが、実は日本で初めてコンビニにATMを導入したのはIBMなので、ATMへの思い入れもあるんです」  起業家は「明るく、楽しく、前向きに」とはまさに言いえて妙である。だから起業家は、常に自分の機嫌をとってやらなくてはいけない。考えてもみよう。零細企業の社長は、自分がエースで四番なのだ。その本人が不調だったらゲームに勝てるはずがないではないか?  生き物である以上、ダメな時もある。だから手を挙げて助けを求める。自分が一番重要なところに集中するために、外部の力をうまく使う。  そして何度でも失敗できる仕組みを作る。起業家とは、失敗と戦い続けるプロなのだ。そのプロが失敗して自殺するようでどうするのだ。常在戦場ならぬ常在失敗である。  そうやって折れずに戦い抜ける起業家こそが日本の財産なのだ。成功するかどうかは挑戦し続けることに比べれば、そんなに大したことではない。それは本当だ。  と分かっていても、明日の支払いに汲々(きゅうきゅう)としない生活を手に入れたいのは筆者も一緒だ。どうかこのコロナの時代を「明るく、楽しく、前向きに」生き抜いてほしい。 (池田直渡)

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