「M-1出ない」発言の準優勝コンビは第2の千鳥になれるか?東京進出成功のカギは意外と“コンビ仲の悪さ”
東京でブレイクするには石井の展開次第
では、そんなさや香が東京でブレイクするには何が必要なのか? 前述した通り、現在はトーク力が高い新山がピックアップされ、番組でキャッチーな話題を連発し名前を売っている。そこで、石井がどこまでテレビ番組で跳ねるかが問題になってくる。 石井も新山に負けずトーク力が高く、番組では周りを見ながら話題を展開できる能力を持っている。そのうえで、ダンスとバスケが得意で運動神経が抜群。ダンスを中心とした「このダンス、この曲の方がしっくりくるでSHOW」というネタは番組受けも良さそうで、人気番組で紹介されれば一気に注目される可能性が高い。 過去には、『霜降りバラエティX』(テレビ朝日系)などで「包茎」をネタに大暴れしたこともあり体を張った笑いも取れるだけに、石井が今後はどう展開してくのかがさや香の東京でのブレイクの鍵を握っている。
「仲が悪い」のがブレイクの鍵になる可能性が大
そして、何と言ってもさや香は「見せ算」に代表されるように、笑いのルールを作ることに長けている。新山はほんの些細なことからネタを作るのがうまく、その実力はバラエティ番組で新たな企画を生み出すことに活かせる。 チャレンジ精神があるコンビには、テレビ制作スタッフはさまざまな企画をやらせたいと声を掛けるもの。新山は、大阪時代から劇場の客の恋愛相談にのり「恋愛マスター」というキャラもあるので、いくらでも番組で使いやすく、あとはどれだけ東京のテレビ制作スタッフに知られるかがポイントになりそうだ。 また、2人の「仲が悪い」というのもブレイクの鍵になる可能性が大。現在はお笑いコンビが仲良しというのがトレンドだが、さや香は「仲が悪い」ことを売りにしている。自由な発想な新山に石井が不満顔で従うという構図も随所で見られる。 この「バランスの良い不仲」は、現在のお笑い業界では異端児として面白がられる可能性を秘めている。千鳥、ダイアン、かまいたちと先行く先輩たちはみなコンビ仲が良い。ということは、今後はその先輩たちを抜き去るには違った魅力がほしいところ。何が起きるかわからない予測不能な雰囲気を感じさせることで、そういった先輩たちにない輝きを魅せることができる。
勝負をかけるポイントを見極めチャンスを活かせそう
さて、ここまでさや香のブレイクの可能性を追ってきたが、2人のポテンシャルが高いことがよく分かるだろう。 あとはチャンスを活かせるかだが、新山も石井もトークやロケでの立ち振舞を見ても、非常に頭が良い印象だ。間違いなく、勝負をかけるポイントをしっかりと見極めて来るだろう。 もしかしたら、東京進出で足踏みをした千鳥よりも、早くにチャンスを掴むかもしれない、そんな才能をヒシヒシと2人からは感じられる。 <文/ゆるま小林>
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