辻希美がママ歴14年で得た毎日を楽しく生きるコツとは?「反省しつつ忘れましょう。その先どうするかが大事」
辻希美が2021年年末にライフスタイルブランド「Parsley(パセリ)」を立ち上げ、プロダクト第1弾となるハンドクリームおよびマルチオイルを販売した。2000年に国民的アイドルグループ・モーニング娘。の4期メンバーとしてデビューを果たし、“辻ちゃん”の愛称で親しまれた辻も第1子出産から14年経ち、15年目に突入。今や、4児の母親として多くの母親たちから支持される存在となった。そんな彼女に自身の経験からインスピレーションを受けたブランドへの想いを独占取材。14年間子育てする中で今考えていることなども語ってもらった。 ■小さな手間を省いて余裕を生み出したい 【写真】ママ歴14年、大人の美しさ輝く"辻ちゃん”の笑顔 ――ライフスタイルブランド「Parsley(パセリ)」を立ち上げることが決まった時の気持ちを教えてください。 率直に嬉しかったですね。ただ、それと同時に「主婦の人たちは、何を求めているのだろう」「それを解決するために、頑張りたいな」とも思いました。 ――その想いに至ったのはどうしてでしょうか? 手間を省いて余裕ができるもの、自分に使える時間を増やせるものが出せたら良いなって思っていたからです。家事をしている中で「こうだったら、手っ取り早くできるのに」と思うことが結構あるのですが、それを改善できたときって、すごく楽になれるんですよね。 ――例えばどんな時でしょうか 例えば、炒めるのに箸を使い、お皿に盛る時には別のヘラを使うのってすごく手間だし、洗い物が増えるじゃないですか。でも、今ってスプーン1つで炒めて、盛り付けるまでできるものがあるんです。言葉にすれば、小さなことですが、主婦にとってこの手間ってかなり大きな違いなんですよね。 ――第1弾として発表したハンドクリームとマルチオイルのこだわりを教えてください まずハンドクリームの蓋部分は片手で開け閉めできるものにしました。私自身、大雑把な性格なのもあって、キャップの開け締めの時間さえも削りたいんですよね。そこだけは、どうしても譲れないなと。オイルの方は、入れ物の見た目や、ボトルの量、サイズ感にこだわりました。香りは私の好きな香りです。 ――用途が幅広いマルチオイルは使い方を悩む方も多いと思います。辻さん流のおすすめの使い方は? 寝る時にこめかみに塗るのがおすすめです。私、寝ることが苦手なんですよね。だから「アロマを炊いて寝るといいよ」と教えていただいてはいたのですが、その機械を準備するのさえ、めんどくさいときがありました。でも、これは本当に塗るだけ。香りで気持ちを落ち着かせて、ぐっすり眠ることができます。 また、リフレッシュという意味では、外出先でマスクなどに塗ることもおすすめです。マスクが濡れたような感覚になることもないので、すごく気軽に使えます。あくまで私流で、ブランド公式の使い方というわけではないんですけどね。 ■1人の時間を欲しいと思わないのは「遊び方を知らないから」 ――今回のブランドには「日常にちょっとした贅沢を」という想いが込められているとのことですが、辻さんが考える贅沢な時間を教えてください 寝る前に布団の中でネットショッピングをしている時間ですかね。ただ、正直なところ「自分の時間を欲しい」とか「贅沢したい」って思ったことってそんなになく、少し疲れた時に自分の好きな香りでリフレッシュできたら十分に贅沢を感じられるタイプなんです。よく「1人の時間があったら、何をしたい?」と聞かれることもあるのですが、わからないんですよね…。 ――それはなぜでしょうか? 遊び方を知らないからだと思います。10代の時は仕事をしてきて、20代になってからは子育てをしてきたので、お酒も飲めないんです。もし、お酒が好きになって、飲むことが楽しいのを知っちゃっていたら「1人の時間に、そういうことをしたい」とも思ったかもしれないんですが…。経験がないまま、お母さんになったので、今更思わないんです。 ――1人目のお子さんを出産されてから14年ですが、辻さんにとって、この14年ってどんな14年でしたか? 頑張ってきてよかったなと思う一方で、自分が育てられた14年だったなと思いますね。それこそ、母親になる前、結婚当初は「自分が」というタイプだったのですが、子どもを優先して考えるようになって、性格や考え方が変わりました。 ■「まだまだ初心者です」…ママ歴14年、楽しく生きるコツは「忘れてしまうこと」 ――14年経ち、ママになりたての頃よりも悩みは減りましたか? いえ、まだまだ初心者ですよ。14年経って、ベテランママと言われることも増えたのですが、全然そうは思っていないんですよね、4人育てても、4人目で初めて経験することも多いですし、逆にアドバイスをもらいたいくらい。 まだまだ初心者だなと思います。子どもを育てる中で常に悩みはつきものですし、悩みがない母親はいないと思うので、少しの楽しみを見つけながら日々を過ごしていきたいです。 ――日々の中で楽しいことを見つけるためのアドバイスはありますか? なぜか「いつも楽しそうだね」と言われがちなのですが、悩みがあるのも楽しいと感じられるタイプだから、そう見えるんだと思います。自分自身の悩みを解決するのも好きですし、悩んでいる人の話を聞いて、その人が笑顔になる瞬間も好き。 あとは、悩んで解決しないこと、例えば済んでしまったことは、反省しつつ忘れてしまうようにしているんです。それよりも、その先どうするかを考えることが大切だと思っているので。 ■YouTubeは「楽しみながらみんなと悩みを解決する」大事な場所 ――14年経って、ブログやSNSを通じて、たくさんの主婦の方と交流してきたと思います。その中で気づいたことはありますか? 気付かされたことだらけですね。私が困っていると、YouTubeのコメント欄に「これを使ったら楽になります」と書いてくださる方がいて、それを試してみたら解決することって結構あるんです。 また、そういうときには「それぞれ手を抜く方法を知っているんだな」と安心します。今は人に気軽に会うこともできないので、そういうやりとりが本当にありがたいんですよね。私が1発信すると、10教えてもらっているくらいの体感です。だから、これからもたくさんの方と交流したいなと思っています。 ――最後に、今後やりたいこと、読者に伝えたいことがあれば教えてください。 コロナ禍で、なかなかママ友さんに会えずに悩んでいる方もいると思います。そういう方には、ぜひ私のYouTubeやYouTubeライブで気軽にコメントしていただけたら嬉しいです。私から返すのはもちろん、私を挟まず視聴者さん同士で盛り上がっていることや、お互いの悩みを解決していることもあるので。これからも、そういう場でありたいですね。 あとは、会えるようになったらママ友イベントみたいなのもしたいですね。私1人に対して参加してくれる皆さんではなく、私も参加者の方もお弁当を持ち寄って、みんなで円になってピクニック感覚で話すようなイベント。いつまでも皆さんと同じ目線で、私にできることをして行けたらなと思います。 取材・文/於ありさ