ニジマス使った「たい焼き」の味はいかが? 神流町の名物開発に励む万場高生、試作品を配布
群馬県神流町の新名物開発に取り組む万場高(金井誠治校長)は20日、同町の同校で生徒が作った町の食材を使ったたい焼きの試作品を配布した。生徒と教職員計約110人が新名物の味を楽しんだ。
同校水産コースの3年生が昨年6月から、町を流れる神流川に生息する魚をイメージしたたい焼き作りを企画。あんは同校で飼育するニジマスの薫製や、ゆでてつぶした町特産のジャガイモ「あかじゃが」などを混ぜて作った。薄力粉などで作った生地にあんを包み、焼き上げた。
10月には町役場で田村利男町長らを交えた試食会を実施。その際に出た「味にインパクトがほしい」といった意見を踏まえ、あんに混ぜる薫製の量を増やしたほか、生地に薫製を混ぜ込むなど改良を加えた。
今回調理を担当した11人が、ニジマスなど食材をモチーフにしたイラストを添えたたい焼きを手渡し、生徒や教職員が笑顔で受け取った。味や見た目、適正価格などへの声を調べるアンケートも実施。意見を踏まえて改良を重ね、いずれは商品化を目指すという。
井上絢乃さんは見た目と味の両立に苦戦したことを振り返り、「みんなで協力して開発に励んだ経験は、時間がたっても胸に残り続けるはず」と語った。調理に加えてイラストを描いた桜井勧将さんは「大変なこともあったけれど、仲間と試行錯誤を繰り返した日々はかけがえのない思い出」と笑顔を見せた。
新名物開発は、同校と下久保ダム管理所が神流川や神流湖の水産資源を活用し、地域活性化を目指す協定を締結していることから行っている。