アップルウォッチを使ったレ軍のハイテクサイン盗みがメジャーで大騒動に
「マンフレッドの前のコミッショナー、バド・セリグの下でMLBはテクノロジーをうまく使うことができなかった。それはおそらく、セリグが自ら自慢していたように人生でEメールを送ったことのないような人物であったことからかも知れない。MLBは北アメリカの4大スポーツで最も遅い2008年にリプレーでの見直しを取り入れた。それも最初は判定境界線ギリギリのプレーに限られていた」とし、テクノロジーが発展している今なら、カメラやロボットにボールかストライクかを判定させるなどもっとテクノロジーを最大限に利用できることを例に挙げたが、マンフレッドにコミッショナーが変わった今でさえ、「人間性」にこだわった考えから抜け切れていないことを指摘した。 そこで同紙が注視したのが、ヤンキースのジョー・ジラルディ監督のアイディアだ。 NFL式に投手と捕手、監督と真ん中の内野手がヘッドセットでコミュニケーションを取り合うというもので、その伝達で投球を決めればいいのではないかという技術革新案だ。 ジラルディは、以前からこのアイディアについて話していたが、今回の件により5日(日本時間6日)改めて自らの考えについて言及。 「そういうことを野球で私達が取り組むべきこと。人は『(フットボールのようなことが)野球にどれくらい適しているかはわからない』と言うかも知れない。でも私達は何かを試さなければならない。何か別のことでテクノロジーを利用するのであれば、試合でほとんどの人が知らない(投球の取り決めに)使うべきだ。フットボールではクオーターバックがプレーを指示されている。(ヘッドセットを使えば)よほどのスパイ技術がない限り、波長によるプレーの伝令を相手が知ることはまずあり得ない」と話した。 同記事では、そのようにすることで、マンフレッドが力を入れているプレーのペースや試合時間の短縮にも繋がるとしている。 テクノロジーの発展に伴い表面化した大スキャンダル。MLBは、それをテクノロジーの利用で答えることができるのか。テクノロジーを使わないサインの盗みも試合の一つとして野球の文化となっていただけに、厳しい判断に迫られそうだ。