20年債入札は無難消化、応札倍率が7月以来の高水準-底堅い需要示す
(ブルームバーグ): 財務省が21日に実施した20年国債入札は無難な結果となった。最高落札利回りが7月以来の水準に切り上がり、米大統領選挙などの重要イベントを通過し超長期債の保有残高を積み上げたい投資家からの需要が支えとなった。
入札結果によると、投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.52倍と、7月(3.80倍)以来の高水準となった。小さいと好調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は13銭と、前回(29銭)から縮小した。
日本銀行の植田和男総裁は18日、経済・物価見通しが実現すればそれに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくと改めて表明したものの、追加利上げの時期について具体的に言及しなかった。ウクライナとロシアの地政学リスクで金融市場の変動性が高まりやすく、先行き不透明感も債券需要が強まる要因となった。
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Daisuke Sakai