【冬に気を付けたい犬の病気6選】対策は?
冬は寒さや乾燥から犬がかかりやすくなる病気があります。今回は、「冬に気をつけたい犬の病気とかかりやすくなる理由」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に話を聞きました。 【写真】毛布をかぶるチワワ
犬が冬にかかりやすい病気がある?
冬は犬の泌尿器疾患、関節疾患、呼吸器疾患、皮膚疾患、循環器疾患、低体温症などの病気が多くなります。 これらは、気温や湿度が低下する冬の環境であることや家の内外などでの急激な気温差が原因となって起こりやすく、冬に気をつけたい犬の病気です。 では、6つの疾患についてみていきましょう。
①泌尿器疾患
冬は寒さで犬の運動量や飲水量が減ることで尿量が減ったり、犬が寒さから動きたくないなどトイレへ行く回数が減るといった理由から、犬の尿路感染症、膀胱炎、尿石症などの泌尿器疾患が多くなります。
②関節疾患
冬は寒さから犬の運動量が低下するなど、運動不足によって関節や筋肉の血流が滞ったり筋肉がこわばりやすくなります。このような状態で急に運動することなどをきっかけに関節炎などの関節疾患を起こすことが考えられます。 また、慢性関節炎の持病のあるコは寒さで痛みが増すケースもあるなど、冬は犬の関節疾患が多くなります。
③呼吸器疾患
冬は空気が乾燥することから、気管虚脱などの呼吸器の基礎疾患のあるコは咳の症状が出やすくなります。 また、低温で低湿度の環境はウイルスが繁殖しやすく、犬の上気道の粘膜の防御力も弱るので気管支炎を起こしやすいです。特に子犬はケンネルコフにかかりやすくなります。
④皮膚疾患
冬は乾燥から犬の皮膚のバリア機能が低下することで外部刺激に弱くなり、痒みが出やすくなったり感染が成立しやすくなることで皮膚炎が起きることがあります。 また、暖房器具による乾燥や皮膚温度が上昇することで皮膚の痒みが起こりやすいです。
⑤循環器疾患
基礎疾患に心臓病があるコは、散歩時などに暖かい室内から寒い屋外に出ることで血圧が急激に変動し心臓に負担がかかり、咳が出たり肺水腫を引き起こすことがあります。