大舞台・ルヴァン杯決勝で繰り返された柏レイソル“最悪のプレー”
地上波で放送されるルヴァンカップ決勝は、天皇杯決勝と並んで日ごろ興味がない人々にサッカーをアピールする貴重な機会。だが、FC東京が11年ぶり3度目の優勝を飾った1月4日のファイナルは、お世辞にもいいゲームとはいえなかった。 ■【動画】柏の運命を分けたタックル■ 敗れた柏レイソルにミスが多すぎたからだ。 東京はレアンドロ、アダイウトンのふたりが、鮮やかなゴールを決めた。東京サポーターは思い出すだけで、いい気分だろう。だが柏視点で見ると、このふたつの失点は自滅に近い。まったく同じミスでゴールを許しているからだ。 まず1点目。レアンドロが決めた、カットインからの見事なドリブルシュート。この発端となったのは、ヒシャルジソンの不用意なタックルだった。
レアンドロにボールが渡ったとき、柏右サイドバックの川口は敵陣に上がっていた。つまり、後方には広大なスペースが広がっている。同サイドのMFがやるべきは、しっかり戻って敵の攻撃を遅らせること。だがヒシャルジソンは体勢が整ったレアンドロに後方から飛び込み、あっさりと外されてしまう。 ここからレアンドロは一気に加速し、柏守備陣はひとりずつ切りかかって、バサバサと返り討ちにされていった。 柏はこれに懲りず、後半にも同じミスを犯す。 73分、途中出場したアダイウトンに柏はふたりが置き去りにされた。抜かれたのはヒシャルジソンとクリスティアーノ。 左サイドタッチラインでボールを持ったアダイウトンが、一気に仕掛ける。準備が整っていなかったのかヒシャルジソンは体勢を崩し、そのまま身体を投げ出してしまう。 このタックルは見事にかわされ、アダイウトンはタッチライン深くに侵入する。一度スピードをゆるめた敵に、今度は帰陣したクリスティアーノが飛び込み、こちらもあっさりと見切られ、ペナルティエリア脇に入り込まれた。 無謀なふたつのタックルから、柏守備陣は混乱。この悪い流れを立て直せないまま、アダイウトンに決勝点を献上する。