人気NFT「Pudgy Penguins」、ビットコインよりも高価に──トークンリリースの報道で需要が急増
「Pudgy Penguins(パジーペンギン)」のNFT(非代替性トークン)コレクションは、失敗に終わったNFTプロジェクトや全体的に低迷しているコレクター市場の中で、Web3の希望を支えている。 このNFTセットは12月11日、世界で2番目に高額なNFTとなり、8888体のコミカルなペンギンの最低価格(フロア価格)は10万ドルを超え、コレクションの価値は先行するコミカルな猿の「Bored Apes Yacht Club(BAYC)」を上回った。 つまり、今、NFTを1枚購入するには、現在10万ドル付近で取引されているビットコイン以上の費用がかかるということだ。 フロア価格は、過去7日間で76%上昇し、26イーサリアム(ETH)以上、つまり10万5000ドル強に達した。最も価値の高いNFTである「BAYC」と「CryptoPunks」は、同期間に12%下落した。 ソラナ(Solana)ブロックチェーン上で「PENGU」トークンを12月末にリリースするというPudgy Penguinsの計画に関するCoinDeskの独占記事が公開された後、NFTの需要が急増した。トークン割当戦略には、既存のNFT保有者向けの相当なシェアが含まれており、現在の所有者が保有を継続したり投資を増やしたりするインセンティブとなり、需要を押し上げた可能性がある。 四半期の早い段階で、880億PENGUトークンの23.5%が、プロジェクトのNFTコレクション(Pudgy Penguins、Lil Pudgys、Pudgy Rodsなど)の所有者に割り当てられる予定だ。さらに22%がソラナとイーサリアム(Ethereum)のコミュニティに提供され、12%は分散型取引所(DEX)での流動性のために確保される。 NFT市場では、フロア価格とは特定のコレクション内のNFTの最も安い価格を指す。これは、コレクションの需要や希少性などの市場原理に基づいて、NFTの所有者が設定する。フロア価格は、より低い価格が設定されるまで有効だ。 これは、単一の所有者が資産の最低価格を決定するのではなく、需要と供給によって価格が毎秒自動的に変化する一般的なトークン市場や株式市場とは異なる。 Pudgy Penguinsは2021年に誕生した。各ペンギンは手描きイラストで、背景、体つき、顔、頭、色など、それぞれに固有の特徴を備えている。 このコレクションは、デジタルコレクター アイテムとしてだけでなく、物理的な製品やメインストリームのブランドにもその存在感を拡大することに成功した。 親会社のイグルー(Igloo)は2023年、デジタルアートコレクションをベースにした玩具シリーズ「Pudgy Toys」を発売し、以来、ウォルマート(Walmart)、ターゲット(Target)、アマゾン(Amazon)、ウォルグリーン(Walgreens)などの大手小売店で取り扱われるコレクター向けイグルーやぬいぐるみを1000万ドル(約15億円、1ドル=150円換算)以上売り上げている。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Pudgy Penguins|原文:A Single Pudgy Penguins NFT Now Costs More Than a Bitcoin
CoinDesk Japan 編集部