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中小企業や個人事業主向けの緊急経済対策。家計に例えるとお金の流れはどうなる?

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ファイナンシャルフィールド

中小企業や個人事業主の方にとって、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急経済対策の中身はあまりにも複雑すぎて理解しがたいものが多いのではないでしょうか。 企業会計と家計とでは本質的な考え方は異なりますが、企業会計を家計のように考えたらと仮定し、一連の緊急経済対策をめぐるお金の流れを確認していきたいと思います。 ※この記事は令和元年5月18日までの情報を基に執筆しています。

緊急経済対策を家計簿・資産表で確認する

企業会計では、財務諸表として「貸借対照表(B/S)」と「損益計算書(P/L)」の2つがあります。一般的にこの2つを決算書類と呼びますが、貸借対照表は「企業の財務体質」を、損益計算書は「企業の成長性」を測るものとして定義付けできます。 これを家計に見立てると、貸借対照表が「資産表」、損益計算書が「家計簿」になりますが、家計ではどちらかというと家計簿の方が優先されるため、ここでは左側に家計簿、右側に資産表を並べてお金の流れを見ていきます。

※筆者作成 家計簿は「収入」・「支出」・「純利益」で構成されており、資産表には「資産」・「負債」・「純資産」が含まれています。 家計簿の収入に当たる部分には、企業会計では「売上高」や「営業外収益」などが該当し、支出に当たる部分には「売上原価」や「販売費及び一般管理費」などが含まれます。 最終的に「当期純利益」が求められるようになりますが、計算の各段階において「売上総利益」や「営業利益」といった利益項目があります。一方、資産表は貸借対照表と考え方が似ているため、大ざっぱに資産・負債・純資産のみで捉えていきます。 国が実施している緊急経済対策を家計に見立てると、それぞれの政策や制度が表のどこに関連するかを把握することができます。

※筆者作成 上の表が念頭に置いているのは中小企業や個人事業主です。家計簿の収入は「売上」、支出は「経費」と読み替えてみてください。 収入には、おおよその傾向として給付金や補助金、助成金が含まれます。 一方、支出のうち雇用調整助成金、小学校休業等対応助成金、小学校休業等対応支援金については支払った人件費の補てんです。まず人件費が支出に計上され、その後、収入にこの3つが入ってくるため、考え方としては収入に関連する制度ともいえます。 また、小学校休業等対応支援金は個人事業主やフリーランスの方が対象で、こうした方々の場合は帳簿上、そもそも給与という概念が事業所得に当たり、厳密にいうと初めから収入に該当する制度となりますが、便宜上このような分類をしています。 その他の支出については、すでに借りているお金の返済猶予や税金・社会保険料の納付猶予、固定資産税の減免、公共料金などの支払猶予といったものが含まれます。 そして、資産表の負債にはコロナ融資があります。コロナ融資として、例えば日本政策金融公庫の特別貸付や特別利子補給制度のほか、民間の銀行でも同様の貸付制度が実施されています。これら全てを一連のコロナ融資とし、負債に計上しています。

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