民進代表選、枝野幸男氏が出馬表明会見(全文1)遠からず政権を奪い返す決意
民進党には厳しい中でも旗を掲げて頑張ってくれている、多くの司法議員の仲間がいます。全国各地で次の総選挙に向けて、厳しい中で頑張っている候補予定者がいます。20万人を超える党員・サポーターの皆さんがいます。そしてこうした仲間を全国で支えてくれるさまざまな応援団があります。こうした地域の基盤こそが民進党なんです。 私は1993年の日本新党ブームで初当選しました。しかしそのブームは当選から1年もたたないうちに消えてなくなりました。幸い多くの先輩方が1996年に旧民主党、さらには1998年には民主党、地域に基盤を持った本格政党を作る努力を積み重ねてくださいました。そのおかげで当選を重ねてくることができたと思っています。 2009年、民主党は政権をお預かりするところまで育つことができました。しかし10年以上の努力積み重ねを持ちながらも、風頼みではない、安定的に全国津々浦々の国民の皆さんの生活に寄り添う本格政党としては十分ではなかったのかもしれません。政権運営が至らなかったことに加えて、地域基盤がまだまだ十分でなかったことも2012年の総選挙の大敗、その後の当選の低迷へとつながっていると思います。昨年、維新の党の皆さんなどと対等合併をし、民進党がスタートしました。国会議員が主導する再編ではありましたが、民主党も、そして維新の党も地方議員、党員・サポーター、そしてそれを支える応援団のほとんどの皆さんが新しい民進党に加わり、これを支えてくれています。こうした地域基盤があるからこそ、そしてこうした地域基盤を強化していくことでこそ、本格政党として政権の担い手たる民進党になることができます。 私は20年以上にわたって、先輩世代の皆さんが自民党に対抗しうる地域基盤を築きあげるべく、努力する姿を近くで見続けて、その困難さも感じてきました。だからこそ、その困難を乗り越え、本格政党として自民党にもひけを取らない地域基盤を確立すべく、先頭にたって努力したいと決意をしています。この努力こそが党再建にとって不可欠の前提であります。 地域基盤を確立する、強化する最大のチャンスは選挙です。統一地方選挙までもう2年を切っています。選挙対策本部の中に地方選挙を担当するセクションを設け、都道府県連と緊密に連携して準備を進めます。2年後の参議院選挙に向けて、全国各地にネットワークを持つ、連合をはじめとする応援団の皆さんにお願いをし、準備をスタートします。もちろんいつあってもおかしくない、衆議院の総選挙。そして10月に間違いなく行われる補欠選挙に向けた準備と支援は最大限強化し、前倒しし、地域で頑張る仲間が1人でも多く当選できるようにあらゆる力を注いでまいります。 一方でそもそも民進党とはなんなんだ。何を目指しているのか。その掲げる旗そのものを明確にすることも重要であります。地域で頑張っている皆さんも、掲げる旗が見えにくくなっていると指摘されてご苦労されていると思います。目指すべき社会像を明確にし、その旗を高く掲げることなしに、幅広い国民の皆さんにご期待をいただき、地域基盤を広げ、政権の担い手たるということはありません。私たちはなんでも反対、けしからん。対案を出せ、政権担当能力を示せ、などという言葉にさらされ続けてきました。いずれもその限りでは正論です。それだけにこうした言葉に過剰反応してきたのではないかと、反省を込めて感じています。こうした言葉に過剰反応すると、どうしても自民党との違いよりも違っていないことを強調することになりがちだったのではないのでしょうか。 しかし少子高齢化社会をどう乗り越えるのか。アベノミクスの評価をはじめとして、経済と暮らしをどう立ち直らせるのか。マイノリティーや人権に関する問題、情報公開や公文書管理、政治や行政の公正さなど、私たちが目指すあるべき社会像は自民党と明確に違っています。違っているからこそ自民党に代わる政権の担い手たり得るんです。同じであることが強調されれば、何も民進党である必要はない、自民党で良いのではないかということになってしまいます。第2自民党では本物の自民党に勝てるはずがありません。民進党の旗を明確にするために自民党とは違うと。その違いを強調、明確にして、あるべき社会の姿を明確に示してまいります。