Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

日朝首脳会談、実現の見通し立たず 融和路線を転換、北朝鮮は五輪不参加も

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
47NEWS

 日朝関係の停滞が続いている。安倍晋三首相が呼び掛けた、金正恩朝鮮労働党委員長との「前提条件なしの首脳会談」は、実現の見通しが全く立っていない。東アジア地域の安全保障環境の変化や、10月の消費税増税に伴う幼児教育・保育無償化で、朝鮮学校を対象外とした措置の影響もあるようだ。安倍政権は融和路線を見直して圧力を強める姿勢に転じつつあり、北朝鮮の東京五輪不参加もささやかれ出した。(共同通信=内田恭司)  ▽「民族差別を改めよ」  「今年中に安倍首相と金委員長の平壌での首脳会談実施を目指している」。内閣情報官から国家安全保障局長に就任した北村滋氏のインタビュー記事が、10月1日発売の「週刊朝日」に載った。関係者も驚くような踏み込んだ発言だったが、日朝間では公式協議が開かれないばかりか、非公式の接触情報すら伝わってこないのが実情だ。  交渉の内情に関わる事柄を公にするのは「北朝鮮が最も嫌う行為」(日朝関係筋)とされる。9月中旬には拉致問題解決を訴える大規模集会が東京都内で開かれてもいた。このため、発言は「何かをやっているように見せかける国内向けのもの」(同)で、図らずも日朝間では何も進んでいないことを印象付ける結果となった。

 振り返れば、安倍首相が「条件を付けずに金委員長と直接向き合う」と呼び掛けたのは今年5月だ。しかし、北朝鮮は一貫して安倍政権の姿勢を厳しく批判。夏以降は、朝鮮学校の幼稚部を幼保無償化の対象外とした対応への非難を強めた。  関係筋によると、金正恩委員長は教育問題を重視しており、9月に訪朝した朝鮮学校関係者にこうした姿勢を示したという。北朝鮮問題に関わる日本政府関係者は「民族差別を改めない限り、北朝鮮は対話に応じないとの見方が複数から伝えられている」と明かす。  消費税を負担するにも関わらず、他の外国人学校系列の幼稚園を含め、さまざまな施設が無償化から外された。このことに多くの疑問の声が上がっており、文部科学省は来年度に向けてガイドラインを見直す方針だ。  それでは、日本政府が措置を是正すれば日朝関係は動き出すのだろうか。外務省幹部は「一つの阻害要因は取り除かれるが、協議が進んで首脳会談まで行き着くのは難しい」とみる。北朝鮮は対米交渉を最優先課題としているため、優先順位が低い日朝協議が進むかどうかは、北朝鮮の非核化を巡る米朝協議の進展次第というわけだ。

【関連記事】

最終更新:
47NEWS