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【一般道で輝ける720ps】フェラーリF8トリブート・スパイダーへ英国試乗

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AUTOCAR JAPAN

フォールディング・ルーフが生む剛性の違い

text:Matt Prior(マット・プライヤー) translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)   サーキットでも、テストコースでもない、公に開かれた道。屋根のない720psのスーパーカーが、路肩に止まっている。フェラーリからは、屋根を閉じないように指示を受けた。 【写真】F8トリブートとライバル (86枚) もし雨が降ってきても、屋根を開いたままスピードを上げて対処して欲しい、と。もっとも、この快晴では霧雨の心配すらなさそうだ。 ロックダウンの影響で、筆者はすでに3か月ほど床屋へ行っていない。長時間オープンのまま走るのには、少し気が引けてしまう。 今回ステアリングホイールを握るのは、フェラーリF8トリブート・スパイダー。髪がボサボサでも、断る理由は見つからない。 F8トリブート・スパイダーも、クーペと同様、基本的にアルミニウム製のプラットフォームで構成されている。ライバルモデルとなるマクラーレン720Sスパイダーより、剛性では若干劣る様子。 ご存知の通り、720Sスパイダーはカーボンファイバー製のタブ構造を持つ。ちなみに先日、マクラーレン720Sル・マンという限定仕様が発表されている。そちらも楽しみだ。 走行中でも、45km/hまで作動できる電動フォールディング・ルーフを下げると、剛性がわずかに落ちることがわかる。大きな起伏を越えると、小さな振動を感じる。 深刻なレベルではない。でも、しっかり感じ取れる。ルーフを閉じれば、振動も消える。

一般道で輝くF8トリブート・スパイダー

クーペからスパイダーになったことで感じる違いは、その程度。複雑なフォールディング・ルーフのメカニズムを搭載し、スパイダーは70kg車重が増えている。しかし、直接乗り比べてみなければ、走りの変化は気づかないだろう。 搭載されるエンジンは、3.9LのV型8気筒ツインターボ。多くの賞を受賞している名ユニットで、フェラーリはその功績にちなんで、トリブートというモデル名を与えた。 最高出力は720ps、最大トルクは78.3kg-mもある。どんな速度でも、何速に入っていても、路上でのレスポンスは鋭い。 多くのF8トリブートは、スパイダーであれクーペであれ、ほとんどの時間を一般道で過ごすはず。複雑なシステムと秀でた性能を備える、こんなスポーツカーの場合、一般道でドライバーを幸せにしてくれるかどうかが重要だといえる。 ステアリングホイールには、例によってマネッティーノ・スイッチがある。ドライビング・モードはレースだけでなく、電子制御のアシストが消えるオールオフも選べる。 トラクション・コントロールはe-ディファレンシャルやABSと連携し、サイドスリップ量を制御。サーキットでヒーローになれる精密マシンでありながら、派手なタイヤスモークを立ち上げることもいとわない。 ルーフを開いていても閉じていても、50km/hでも110km/hでも関係はない。F8トリブートは一般道で輝いている。

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