米30年固定住宅ローン金利、25年は6%程度に=不動産業界団体
[ワシントン 12日 ロイター] - 米不動産業界団体の全米リアルター協会(NAR)は12日、米国で人気の高い住宅ローンとなっている30年固定住宅ローンの2025年の平均金利が6.0%程度にとどまると予測した。現在は7%弱で推移しており、金利が低下すれば、米住宅市場の大部分を占める中古住宅需要を刺激し、新規住宅建設も促進されると指摘した。 NARは同時に、25年の中古住宅販売戸数が450万戸となり、価格(中央値)は41万0700ドルになって前年見込みから約2%上昇すると予想。新規住宅着工件数は145万戸で、一戸建て住宅が大半を占めるとの見通しを示した。 NARは「(住宅ローン)金利が6%程度で安定すれば、約620万世帯が再び中央値の価格の住宅を購入できるようになる」と言及。一方、中古住宅の在庫水準については「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の前の水準を下回り続けると予想され、買い手にとっては引き続き課題となる」とコメントした。 既に住宅を所有している世帯の多くは、住宅ローン金利が5%を下回っている。現在の住宅ローン金利より低いため、多くの住宅所有者は物件を売り出すことをちゅうちょしている。このため中古住宅の供給不足が悪化し、それが住宅価格を押し上げ、多くの購入希望者を排除してきた。 建設業者は対策として小規模な新築住宅を建設することで買い手を引き付け、新築住宅販売を増やしてきた。 米連邦準備理事会(FRB)は今年9月に金融緩和に乗り出して以来、これまでに計2回利下げし、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で3回目の利下げを決める見通し。