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差別禁止法の立法始動…人権委、14年ぶりに制定求める

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ハンギョレ新聞

[国会に「平等および差別禁止に関する法律」制定求める意見表明] 「個別法では限界…包括法で平等原則を実現すべき」 「性的指向」への反発については「すでに人権委法に示されている」 2006年の試案より報復行為など厳罰化 悪意に満ちた差別には損害額の3~5倍賠償せよ 「チャン・ヘヨン議員発議案を積極的に支持」

 国家人権委員会(人権委)は国会に対し「平等および差別禁止に関する法律(平等法)」を制定することを求める意見を表明した。2006年に首相に対して差別禁止法制定を勧告して以来、14年ぶりとなる。  人権委は30日午前11時に記者会見を開き、「障害、性別などによる差別を規制する個別法はあるが、多様な現実を改善するには限界がある」とし、「包括的平等法によって韓国憲法の核心たる平等原則を実現すべき」と意見表明の趣旨を説明した。「平等法制定に対する国際社会の要求も高まっており、社会的コンセンサスも得られつつある」とも強調した。実際に、経済協力開発機構(OECD)加盟の34カ国のうち、韓国や日本などを除く大半の国は、差別禁止法ないし平等法をすでに持っている。同委員会が今年3月に実施した「国民認識調査」でも、成人の10人に9人が差別禁止法の制定に賛成している。  人権委が自ら作成した試案では、性別、障害、年齢、性的志向、性アイデンティティなど21の差別事由が示されている。「性的指向」の項目をめぐって宗教界の一部からの反発があることについて、人権委は「すでに国家人権委員会法に差別事由として性的指向が出ている」と釘を刺した。また、「宗教的自由を尊重する」としつつも、「差別的観念を解消し、平等法に対する共感を広げるよう努力する」と述べた。差別行為には直接的な差別の他にも間接差別、いじめ、セクハラ、差別を表示・助長する広告も含まれる。  2006年に発表された試案に比べ、本試案は悪意に満ちた差別や報復行為を厳罰化している。今回の人権委試案は、差別を届け出たという理由で届出人に不利益を与えた場合、損害賠償責任を科すだけでなく、「3年以下の懲役または3千万ウォン(約268万円)以下の罰金」の刑事処罰も可能にした。また、悪意に満ちた差別に対しては、差別行為者が被害者に損害額の3~5倍を賠償しなければならないと規定した。  国と地方自治体の差別是正義務を規定した条項も設けられた。法令を制定・改正し、各種政策を実施する際には、差別禁止の原則を守らなければならないという趣旨だ。コロナ禍を反映したかのように、「災害状況で緊急措置を実施する際、少数者を差別せず保護しなければならない」という条項も新たに加えられた。  人権委が今回の試案で、「差別禁止法」ではなく「平等法」という名称を掲げていることも注目される。「『差別禁止』ではなく『平等』を前にした方が、国民は法案の目的をより正確に理解できるだろう」という理由からだ。2006年とは違って政府ではなく国会に立法を求めた背景については、「今回は、国会が人権委の試案を基にした建設的な議論を経て、制定を主導するやり方のほうが望ましいと考えた」と説明した。前日に正義党のチャン・ヘヨン議員ら10人の国会議員が発議した差別禁止法案を積極的に支持するという立場も明らかにした。チェ・ヨンエ人権委員長は「第21代国会において、300人の議員全員の同意を得て可決されることを願う」と述べた。 パク・ユンギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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