久保建英が絶妙スルーパスでアシスト!絶好調ソシエダが3-0でディナモ・キーウ下す…すべてクリーンシートで5連勝を達成
12日のヨーロッパリーグ(EL)・リーグフェーズ第6節、レアル・ソシエダは本拠地アノエタでのディナモ・キーウ戦に3-0で勝利している。日本代表MF久保建英は先発出場を果たし、1アシストを記録するなど活躍を見せた。 【動画】久保建英が絶妙アシスト! 公式戦ここ7戦6勝1敗、ここ4戦は全勝と勢いに乗るソシエダ。第5節までを2勝1分け2敗で終えているELで今回対戦するのは5戦全敗でリーグフェーズ最下位に沈むディナモ・キーウだ。 ウクライナの強豪はロシア・ウクライナ戦争の影響によってELでは全試合を国外で戦い(ホーム戦はドイツで開催)、また国内リーグ戦では本拠地ロバノフスキー・ディナモスタジアムを使用できるものの、収容人数1万6000人のところスタジアム内シェルターの利用可能人数である1600人しか集客できない。先のリーグ戦の試合は空襲警報で中断するなど、本当に厳しい環境下にありながらも、それでもウクライナ国民に前向きな気持ちを伝えるため、せめて90分間は辛い出来事を忘れさせるために奮闘している。 もちろん、フットボールの公式戦は真剣勝負であり、全力を尽くすのが礼儀である。リーグフェーズ突破を目指すソシエダは、司令塔スビメンディを負傷で欠く状況ながらも、ブライス・メンデスや久保を中心とした攻撃でディナモ・キーウを圧倒。次々とゴールを決めていった。 ソシエダが先制したのは、17分のこと。ペナルティーエリア内でオヤルサバルがポポフに倒されてPKの判定。オヤルサバル自身がキッカーを務めると、ややコースの甘いシュートは一度GKブスチャンに止められたが、そのこぼれ球を自ら押し込んでいる。 先制後も勢いが衰えないソシエダは、右サイドだけにとどまらず中央にも流れながら攻撃を形づくる久保が追加点を導いた。24分、PA内中央で前を向いてボールを持った日本人MFは、相手DF陣を引きつけながら左前方のベッカーに柔らかなスルーパス。ベッカーがやや厳しい角度ながらダイレクトでシュートを放つと、DFに当たってコースが変わったボールが枠内に収まっている。久保は今季公式戦の成績を4得点2アシストとした。 ソシエダはさらに33分、オラサガスティのスルーパスをPA内右で受けたオヤルサバルが、右足のシュートでネットを揺らして3点目。前半だけでほぼ勝負を決めている。なお、この日もゲームメイク、ドリブル、スルーパス、クロスなどで存在感を際立たせていた久保は、23分、34分に自らシュートを放ったものの、どちらもコースが甘くブスチャンにセーブされている。この試合で足りなかったのは自身のゴールだけだった。 ソシエダを率いるイマノル監督は、ハーフタイムにブライスをパブロ・マリンに代え、さらに58分には一気に3人を交代させる。アランブル、オヤルサバル、そして久保を下げて、オドリオソラ、オスカールソン、マグナセラジャをピッチに立たせた。 次試合ラス・パルマス戦に向けて主力を温存したソシエダはその後もディナモ・キーウを押し込んだが、オスカールソンが決定機を逸するなど4点目までは決められず。それでも失点を許すことなく、3点リードのまま試合終了のホイッスルを迎えている。ソシエダはアヤックス戦(2-0)、ベティス戦(2-0)、コンケンセ戦(1-0)、レガネス戦(3-0)、そしてこのディナモ・キーウ戦(3-0)と、公式戦ここ5戦をすべて無失点で全勝している。 なおELリーグフェーズの成績を3勝1分け2敗としたソシエダは、勝ち点を10としてプレーオフ圏内の12位に位置。ベスト16にストレートインできる8位以内とは勝ち点1差となっている。