女子中高生たちの間で高まる“デパコス熱”に母たちの複雑胸中 娘から「ディオール、サンローランが欲しい」と言われ戸惑い、「整形よりマシ」という声も
ドラッグストアなどで手軽に購入できる「プチプラコスメ」が普及するなか、それでもやはり根強い人気を誇るのが、高級ブランドのコスメ、通称「デパコス(デパートメントコスメ)」だ。百貨店やデパートなどで販売されている高価格帯のデパコスのなかには、プチプラコスメの10倍ほどの価格のものもあり、“自分へのごほうび”として購入する人もいるだろう。 【画像】美しい顔の特徴とされるEライン。ここから唇が出ていると「口ゴボ」と指摘されるケースもあるという
そんなデパコスが、最近では中高生にも浸透し始めているという。その背景には小学生や中学生YouTuberのデパコス紹介動画や、SNSインフルエンサーによるメイク動画などの普及も影響していると指摘されるが、こうした状況に子を育てる母親たちのなかには複雑な思いを抱く人もいるようだ。
YouTube動画に影響されて「ディオール、サンローランが欲しい!」
私立中学に通う娘を持つ主婦のAさん(42歳/東京都在住)は、YouTubeの影響で娘がデパコスに興味を示し始めたと話す。 「中学1年生になった娘が、クリスマスプレゼントにディオールのマキシマイザーと、イヴサンローランのリップが欲しいとおねだりしてきたんです。『中学生にコスメはまだ早いよ』と話すと、『ドラッグストアで売っているようなプチプラコスメはダサイ』とか、『学校の友達はディオールやシャネルのコスメをポーチに入れて学校に持ってきている』などと反論されました。 娘を含め、彼女たちが影響受けているのは、SNSの同世代インフルエンサーによるメイク動画だそうです。自分の中学・高校時代を思い出すと、デパコスは贅沢だと思いますし、中学生はメイクをしなくても肌が綺麗なので、子どもらしくいてほしいという思いもあります。こうした考えを伝えると、『お母さんたちの世代の感覚とはもう違うの!』とシャットアウトされてしまいます……。中高生でデパコスと言うのは一般的には思えず、自分の中でも戸惑いがありますね」(Aさん)
「整形するくらいならデパコスの方がマシ…」
“整形をさせるよりはデパコスで満足させた方がマシ”という意見もあった。都内の公立中学、高校に通う2人の娘がいる会社員女性の・Bさん(46歳)は、こう語る。 「私はお年玉の範囲やお小遣いを貯めて購入したものであれば、デパコスを使っても問題ないと思っています。私が中高生だった頃とは違い、今はSNSでメイクやコスメの情報がたくさん入ってきますからね。先日、ママ友が『今の中高生は整形に関する話題で持ちきり。中学生で整形をしたいという子もいるから、多少贅沢でもデパコスで満足できるなら買い与えたほうがマシ』と言っていました。 そうした話を聞くと、まだ早いとは思いつつ、プレゼントしてあげても良いのではないかなと思ってしまいます。メイクで容姿に自信を持ってくれるなら、変に口出しするよりその方が良いのかもしれませんね。ちなみに、私は基本的にドラッグストアのプチプラを愛用しているのですが……(笑)」(Bさん)