親の介護が必要になったときのことを考えると資金面について不安です。「介護費用」を賢く抑える方法ってあるのでしょうか?
介護費用を抑えるポイントとコツ
介護に関わる費用について、調査による平均額をお伝えしましたが、これはあくまでも参考であり、実際にかかる費用は、それぞれの環境や状況によって大きく異なります。また、在宅であれば、介護費用は抑えられるものの、光熱費や配食サービスの利用など生活にかかる費用が別途発生することも考慮する必要があります。 日頃から心身ともに留意することで介護状態にならないことが何よりですが、年齢とともに、少なからず日常生活に支障が出てくるものです。そして、いざ介護状態となった場合に介護費用を抑えるポイントとしては、「コミュニケーション」が挙げられます。 親子のコミュニケーション、ケアマネージャーとのコミュニケーション、医療施設とのコミュニケーション、地域包括センターとのコミュニケーションなどさまざまですが、連携することで有益な情報収集が可能となります。 特に、ケアマネージャーとのコミュニケーションは大切です。親の意思を尊重しつつ、最適なケアプラン(介護サービス計画書)を作成してもらいましょう。 資金面に不安がある場合には、正直に伝えたうえで、サービス内容の調整や介護スタッフに代わって家族で過ごす曜日の設定等サービス時間の調整などが可能な場合も多くあります。また、ケアプランの作成だけでなく、経験と専門性をもつ信頼できるケアマネージャーとは相談できる関係性が築けると理想的です。 在宅介護である場合には、情報収集の手段として、地域包括センターとの連携は欠かせません。例えば、車いすが必要な場合に、介護用電動車いすを購入すると60万円近く(価格幅あります)するものの、相談することで、介護保険適用でのレンタル利用の案内やアドバイスなどが得られることもあります。 子世代にとって、介護は未知であるため専門家に任せがちですが、積極的に関わることがコツです。家族の悩みや不安を伝えることで解決できることは多くあります。 究極の介護費用を抑える方法は、他人に任せず自分で親の介護を行うことという説もありますが、親子ともに疲弊することが想定されるため避けたい方法です。任せられる部分は任せたうえで、無理のない範囲で子として親の介護に関わるというスタンスが双方にとってよい状態でいられるでしょう。