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高級食パン「乃が美」が今年になって東京進出を強化した理由

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日刊ゲンダイDIGITAL

 カナダ産最高級の小麦粉とバター、生クリームといった厳選された材料を使い独自の製法で作られた食パンが、焼かずにそのまま食べても口どけがよく耳までおいしいと評判になり、レギュラー(2斤)が864円(税込み)にもかかわらず飛ぶように売れているのが、高級「生」食パン専門店「乃が美」。  大阪・上本町で1号店を出店後、高級食パン市場を牽引してきた乃が美は、現在、全国47都道府県すべてに出店し189店舗を展開。10月で創業7周年を迎えたが、今年になって東京進出を強化している。2018年に麻布十番店をオープンさせてから2年が経過し、その間、東京出店は行われなかった。  なぜ、東京を後回しにしたのか。代表の阪上雄司氏に話を聞いた。 「東京はやはり特別な場所ですので、麻布十番店をオープンした後は都内の出店候補地に足を運び、人の流れを観察したりして、これまでの出店経験などを考慮し立地のリサーチを行いました。ほかにも、製法や理念をしっかり共有してもらえる加盟店を選定し、今のタイミングになりました」  今年7月に西新宿、築地、8月に笹塚、9月に吉祥寺に出店。今後も都内での展開を強化していくという。満を持しての東京進出になるが、乃が美の特徴は東京という市場に頼らず、地方だけで知名度を高めてきた点だ。 「あるとき駅から30分かけて静寂につつまれた山間の製麺所に到着したとき、すでに50人以上の人が行列している光景を目にしました。このとき、『おいしいもの、値打ちのあるものが存在すれば、人はそこに行く』という商売の基本を思い出しました。私自身、それまでパンを作ったことがありませんでしたが、素材にこだわり、2年の歳月をかけ独自に製法を研究し、多くのお客さまにリピートしていただける“ほんまもん”の商品ができたことが大きかったと思います」  乃が美の成功以降、雨後のたけのこのように類似店が生まれているが、阪上氏は高級食パン市場が注目されるきっかけになると感じているという。今後については「乃が美は創業時から大切にしている『当たり前だけれど大切なこと』を維持し続け、世代を超えて世界中で愛されるパンを目指すことに変わりはありません」と話す。日本でブームになっている高級食パンの今後の展開に注目したい。

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