後継者不足で…町のお店消える?半数が「後継ぎナシ」も“脱ファミリー化”で改善 マッチングの効果は【#みんなのギモン】
■後継者不足が目立つ職種 5年前と今
小野解説委員 「皆さんにも味の思い出はありませんか?」 鈴江奈々アナウンサー 「学生街でお世話になった店など今はどうなのかなと、ふと思い出しましたね」 森アナウンサー 「私は高校の校門を出て20秒もしない所に中華料理屋さんがあって、まあそれはお世話になったんですよ。数えきれないくらい行きましたが、そこも店主の方がご高齢になってお店を泣く泣くたたんじゃったんですよ」 小野解説委員 「そういうお店は、『できれば自分の子どもに後を継がせたい』という話もよく聞きますよね。ただ若い人は都市部に出ていくというケースも多いため、後継者不足になってしまうんですよね」 小野解説委員 「ではどんな職種で後継者不足が目立つのでしょうか。帝国データバンクによると、1位はディーラーなどの『自動車・自転車小売』(64.9%)、2位は住宅建築など『職別工事業』(63.0%)、3位は病院や診療所などの『医療業』(61.8%)でした」 忽滑谷こころアナウンサー 「かかりつけ医のお医者さんやクリニックが閉業したら困りますよね」 小野解説委員 「飲食店は7位の58.5%で、後継者不足で困っていますよね。これらの業種は、10軒あれば6軒ほど困っているという計算ですが、5年前はどれも70%を超えていました。10軒あったら7軒困っていた、それが今は6軒ぐらいになっています」 「その頃から比べると、随分と後継者不足が改善されてきているなということが分かります」 鈴江アナウンサー 「意外ですね」 小野解説委員 「これらだけでなく、全ての業種で改善されてきているということです」
■同族承継は減少傾向に…増えたのは?
小野解説委員 「その背景には何があるのか。いろんな会社で、以前は血縁関係がある人が後を継ぐケースが多かったんですが、今は“脱ファミリー化”が進んでいます」 「帝国データバンクによると、ファミリーが継ぐ同族承継は2020年に39.3%でしたが、今年(速報値)は32.2%と減ってきています。会社の中で『これは!』と思う人にかじ取りを任せる内部昇格は2020年に31.9%でしたが、今年(同)は逆転し36.4%まで増えました」 「また、どこかの企業で社長を経験したなど、経営の実績がある人を外から招くケースもみられるということです」 森アナウンサー 「私の妻の親族が地元で建設業をやっていて、その方が亡くなってしまいました。同族承継ではなく、会社の中の方にお任せするということで内部昇格をとりました。そういうものが増えてるんですね」