乳がんに“なりやすい人”とは? 右胸を全摘した38歳女性ライターが自身を振り返る
女性の罹患率が最も多いがんである「乳がん」。セルフチェックや定期検診の重要性が広く周知されている病気ですが、明確な原因や理由がないことも現実のようです。38歳の島田みゆさんは、今年2月に乳がんが突然判明。3月末に右胸の全摘手術を受け、現在は薬物療法中です。そんな島田さんが、実体験を通して同世代の女性に乳がんのことを知ってほしいという思いで綴るこの連載。第2回は判明後に学んだ内容やそれを受けて考えたことについてです。(監修:みやびクリニック院長 日本乳癌学会乳腺認定医 矢加部文医師 ※本記事は調べた情報や担当医の話などを基に筆者が執筆した内容を、専門医が改めて監修したものです) 【動画】乳がんのセルフチェックってどうやるの? 方法をしっかり学んで習慣化を ピンクリボンフェスティバルのレクチャー動画 ◇ ◇ ◇
そもそもなぜ乳がんになるのか?
乳がんになったという事実は、健康を意識しながら生活していた私にとって、やはりとてもショッキングなことでした。「なぜ私は乳がんになったのだろう。そもそも、なぜ乳がんになるのか?」と思い、本などでさまざまな情報を調べました。 そもそも、がんとは何らかの理由で遺伝子が異常を起こしてしまう病気です。誰にでもがん細胞はありますが、通常であれば免疫機能が働いて死滅させるので悪さをすることはありません。しかし、死滅せず勝手に増殖してしまうとがんになってしまいます。これが胸に起こるのが、乳がんです。 一般的に以下の条件に当てはまる人は、乳がんのリスクが高くなるとされています。 ○40歳以上 ○血縁者で乳がんや卵巣がんにかかった人がいる ○初潮が早い(11歳以下)、閉経が遅い(55歳以上) ○出産経験がない ○肥満 ○喫煙している ○お酒をよく飲む 「なぜ乳がんを発症するのか」という決定的な原因は、未だに解明されていないそうです。ただ、女性ホルモンが大きく関係しているとされています。昔に比べると妊娠や出産をしない人が増え、一生の月経の回数が多い=女性ホルモンのエストロゲンが分泌される回数が多くなります。すると、ホルモンの影響を受けやすくなり、これが乳がんの発症リスクを高めるというわけです。 ホルモンだけが乳がんの原因ではありませんが、そう考えると「近年、罹患率が増えている」というのは納得できると思いました。