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同じ病気の手術でも患者の治療選択によって費用が変わるワケ

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マネーポストWEB

 都内に住む60代のAさんは昨年、突如激しい腹痛に見舞われ、盲腸(急性虫垂炎)の緊急手術を受けた。 【表】病院・薬局に払っている「無駄なお金」の見直しリスト56

 手術は無事に成功したが、退院時に支払う手術費用についての疑問が湧いたという。

「5日間入院をしましたが、退院日に明細書を見ると手術代の総額は約35万円。高額療養費制度(年収により限度額以上にかかった分が払い戻される制度)を使ったので最終的な出費は約9万円で済みましたが、大きな出費です。虫垂炎は薬での治療もあるといいます。他の治療法なら支払いはどう変わっていたのか、気になりました」

 医療の進化で選択肢は増えた。手術にも様々な種類があるし、「手術以外での治療」が選べることもある。一方、どの治療にどれだけ費用がかかるかを把握している患者はあまりいない。医療費のなかでも大きな割合を占める手術費の仕組みを知っておくことは、長い目で見ると医療費の節約にもつながる。

 手術にかかる費用は、個々の医療行為やサービスなどが点数化され、診療報酬で定められている。

 その内訳は、手術する部位と術法ごとに決められた「手術費」の他に、「薬剤料」「輸血料」「手術医療機器等加算」などがある。

 たとえば、大腸ポリープを内視鏡で切除(内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術)する場合、手術費は7万円で、これに患者ごとに異なる薬剤料や医療機器費などが積み上がる。さらに、大抵の場合は入院が必要になり、「入院費」を加算して治療費の総額が決まる(別掲図参照)。

 入院費は概ね1泊2万円ほどで、日数が積み重なると負担が大きくなる。

 ただし、一口に手術にかかる費用と言っても、様々なバリエーションがある。京都大学大学院医学研究科消化器外科医の山本健人医師が指摘する。

「たとえば同じ大腸がんでも、盲腸、上行結腸、直腸など、どの部位にがんができたかで手術法が異なり、手術費に違いが出ます。また、どんな手術を施すかで診療報酬や入院日数が変わり、保険適用の手術かどうかでも費用が異なります。患者がどんな治療を選ぶかで、トータルの治療費は大きく変化します」

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