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蔵に眠る器でもてなし 津幡・河合谷、「禁酒の学校」跡宿泊施設

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北國新聞社

 津幡町が河合谷地区の「禁酒の学校(旧河合谷小)」跡地で来夏のオープンを目指している宿泊体験交流施設で、食事の際、地元の民家で保管されてきた工芸品の食器で振る舞われることになった。周辺には古い蔵を持つ民家も多く、趣のある漆器を中心に提供を呼び掛ける。あえて使用済みの器でもてなすことで、古き良き里山暮らしを体感してもらう。

 河合谷宿泊体験交流施設は、2008年に閉校した禁酒の学校跡で、大正期の木造校舎をイメージした建物となる。工事費は5億6156万円で、木造2階建てとなる。延べ床面積859平方メートルの宿泊棟、482平方メートルのプレールーム棟からなり、木のぬくもりを感じられるよう外壁や内装には河合谷産の杉を活用する。

 河合谷地区の豊かな自然や里山環境を生かし、四季折々の農作業や自然体験が可能で、地元食材を使った料理の提供も目玉に位置付けている。

 器でもてなす企画は、地元住民でつくる「河愛(かわい)ふれあいさわらび協議会」が発案した。食事でも昔ながらの風情を味わってもらおうと、かつて祝い事や祭事、仏事などで使われ、蔵などで眠ったままになっている器を集める。

 施設は最大80人収容となることから、朱や黒の椀(わん)、膳100セットをめどとし、地区住民に提供を呼び掛ける。協議会の藤本英幸代表(69)は「禁酒運動の歴史とともに、河合谷の魅力を自然や食、器など全てを通して感じ取ってほしい」と話した。

 河合谷宿泊体験交流施設新築工事安全祈願祭・起工式は4日、津幡町下河合の建設地で行われ、約30人が新たな観光交流拠点完成へ期待を込めた。

 矢田富郎町長が「幅広い世代が田舎暮らしを体験し、地域の自然、伝統文化に触れられる滞在型施設にしたい」とあいさつし、県内外からの修学旅行誘致に力を入れる考えを示した。焼田宏明県議、酒井義光町議会議長が祝辞を述べた。

 施設は2021年3月に完成し、スタッフの研修や各種体験の予行演習を経て夏の開業を予定している。

北國新聞社