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静岡リニア「JR非公表資料」リークしたのは誰だ

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東洋経済オンライン

 「そんな事実があったのかと驚いた。(JR東海は)資料を公開していない。非常に不愉快だ」 この記事の写真を見る  9月23日、静岡県の川勝平太知事は記者会見で静岡新聞1面トップ記事の感想を聞かれ、JR東海を強く批判した。  翌日、金子慎JR東海社長は「出し渋りも隠してもいない」と反論したが、“非公表資料”は県議会でも「住民不信を募らせる」と問題視され、JR東海はさんざんに叩かれている。  今回の大騒ぎを演出した真相を探っていくと、川勝知事が果たしている役割がはっきりとわかる。このままでは、リニア「静岡問題」解決は絶望的である。

 その静岡新聞の記事とは、9月10日付の1面トップ記事『大井川直下「大量湧水の懸念」 JR非公表資料に明記』だ。  同紙は、JR東海に委託された地質調査会社が報告した南アルプス地質データを入手して、『JR東海の非公表資料が存在することが、9日までに分かった』というスクープを打った。記事は、東俣川(最上流の西俣川分岐から大井川本川の呼び名)に沿う断層が分布するとして、「東俣から涵養された地下水が大量に賦存(潜在的に存在)している可能性があり、高圧大量湧水の発生が懸念される」など調査会社の記した「メモ」を基に構成、「メモ」写真も掲載している。

 記事を受けた解説は「大井川直下の地質を重点的に調べるボーリングの追加調査は必須」などと書いている。 ■1年前にほぼ同じ記事が…  ところが、スクープ仕立てにした記事内容は、ほぼ1年前、同紙に掲載されていた。2019年10月1日付で『大井川直下に断層か』という大見出しで同じく1面に掲載された。今回と同じような図も付けられている。また、今回の解説と同じく、「本流近くでボーリング調査をする必要がある」と結論づけている。

 驚くことに、社会面には「専門家 JR姿勢疑問視 地質情報 非公表条件に県へ提供」と「地質データ 知事、公表求める考え」という2本の記事が並んで掲載された。当時も、知事は「公表したほうがいい」と発言したが、今回のような大騒ぎにならなかった。  あとで詳しく紹介するが、今回のスクープ記事に掲載された“非公表資料”は、県専門部会委員も県担当者もすべて承知している内容だ。県の「南アルプス自然環境有識者会議」(現在の地質構造・水資源専門部会、生物多様性専門部会)でも何度か取り上げられている。

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