年間10作品以上に出演、引っ張りだこ俳優の岡山天音 逃げ道なかった学生時代「普通に学校通えていたら俳優辞めてた」
ヘタレ役から好青年、真犯人から被害者まで見事に演じ分け、年間10~20作品に引っ張りだこの俳優・岡山天音(28)。今年もドラマ『ミステリと言う勿れ』『恋なんて、本気でやってどうするの?』、映画『キングダム2』『さかなのこ』『沈黙のパレード』ほか、出演作が相次いでいる。若手随一の実力の背景には、もがき苦しんだ下積み時代があった。しかし、“下積みは苦しまなければいけない”という固定観念から解放された途端に、今の活躍に繋がる道が開けたという。毎日が憂鬱だったという学校生活から、人気俳優に至るまでの軌跡を岡山に聞いた。 【写真】イチャイチャしすぎ!? 岡山天音&山崎賢人の仲良しコンビショット ■親友・山崎賢人との共演「彼の代表作を自分が壊してはいけないという思いで挑んだ」 2019年に公開され、興行収入57.3億円突破の大ヒットを記録した人気コミックの実写映画『キングダム』。その続編となる『キングダム2 遥かなる大地へ』(7月15日公開)は、主人公・信の初陣となる“蛇甘平原(だかんへいげん)”の戦いを描いた壮大な物語となっている。この大作で、岡山は山崎賢人(※崎=たつさき)演じる主人公・信と同郷の尾平を演じた。 「前作の公開時に、ある種のムーブメントのようなものが起きているのを肌で感じていたので、尾平役に決まったときは“よっしゃー!”という気持ちでしたね。ただ、プレッシャーはありました。賢人とはデビューした頃からの付き合いで、プライベートでも親交があったので、ちょっと特別な緊張感があったというか。『キングダム』は彼にとって代表作とも言える大事な作品ですし、どれだけ賢人がこの作品に愛情を注いでいるかわかっていたので、それを自分が壊してはいけないという思いで挑みました」 岡山と山崎は1994年生まれの同い年。2012年に映画『アナザー Another』で初共演を果たし、以降もドラマ『黒の女教師』や映画『氷菓』で共演している。 「同志でもあり、10年来の友達でもあります。そういう存在って他にはいないので、共演するたびに妙な照れくささを感じてしまいますね(笑)。今回、現場にいる賢人を見るのは久々だったので、どんな感じでシーンと向き合っているのか、少し離れたところから彼のことを見つめたりしていました」 本作で山崎演じる信は、清野菜名演じる羌カイ(=やまいだれに鬼)や尾平らと共に歩兵の5人組の仲間“伍”を結成し、戦場へと向う。彼らが運命共同体となって戦場を駆け抜けるシーンも多く、岡山は「とにかく壮大で、激闘の渦中に放り込まれた尾平の如く、僕自身も奮闘しながらの撮影でした」と振り返る。 「戦のさなかに放り込まれたシーンが多く、そういう場にいる尾平の役割はなんだろうと考えたときに、“リアクション”だと思いました。原作でも尾平のリアクションが物語の重要な緩急になっていますが、気を抜くと同じようなリアクションになりかねない。身体的にも精神的にも物語が進むごとにどんどん変化していくので、この役を任せていただいたこととしっかり向き合い、僕だけのオリジナリティみたいなものをシーンごとに細かく提示していくことを意識しながら演じていました」