大谷翔平「50―50」の歩み…8月23日40号、人生一高揚したサヨナラ満弾【担当が選ぶこの1本】
ドジャース・大谷翔平投手(30)が19日(日本時間20日)、メジャーリーグ史上初の「50発&50盗塁」を達成しただけでなく「51―51」まで上乗せし、新たな伝説を作った。敵地でのマーリンズ戦で3打席連続本塁打を放つなど、6打数6安打10打点2盗塁。1試合の安打、本塁打、打点は自己新の大爆発だった。ド軍は12年連続でプレーオフ進出決定。大谷は米7年目にして初めて頂点を目指す舞台に立つ。メジャー担当・中村晃大記者が選ぶこの1本。 【動画】もう意味不明!大谷翔平、3打席連続アーチとなる51号!! 冷静に―。その瞬間、何度も何度も自分に言い聞かせた。速報記事を完成させるため、キーボードをたたく。狂喜乱舞する観客、同僚からのウォーターシャワーでずぶぬれになる大谷。今まで感じたことのない高揚感で普通ではいられなかったことを鮮明に覚えている。 8月23日(日本時間同24日)の本拠地・レイズ戦。4回に40盗塁目を決めると、3―3の9回2死からサヨナラ満塁本塁打で史上最速の「40―40」を決めた。劇弾は日米通じて自身初。あの場面で打順が回ってきた時点で「まさかな」と思っていたら、初球を捉えた。当時、「ドジャースに来てから一番の思い出」と大谷は言ったが、私には記者人生で一番の思い出だ。 “確信アーチ”ではなく、ギリギリで届いたのも良かった。滞空時間は約6秒。歓声の後、息をのむような静寂、そして大歓声―。情景が何度も頭を巡り、朝まで眠ることができなかった。
報知新聞社