「マイケル・コース」のCEOが退任 親会社の会長が再び兼任へ
タペストリーによるカプリ買収は白紙に
カプリは23年8月、「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)に85億ドル(約1兆3000億円)で事業を売却することに合意した。しかし、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴。10月に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したことから、11月に両社は買収契約を双方の合意の上で正式に解消した。
なお、この裁判ではアイドル会長兼CEOのほか、ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)=タペストリーCEOに加えて、ウィルモット前CEOも出廷。マイケル・コースの苦境に関するその赤裸々な証言が業界の耳目を集めた。