快進撃が止まらない88号車JLOC。最終戦ポール発進で大逆転でのGT300王座も視野に「全部出し切りたい」と小暮
鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーGT最終戦(第5戦)の予選。三つ巴の争いとなっているGT300のタイトル争いは、88号車VENTENY Lamborghini GT3のポール獲得で俄然面白みを増したと言える。 【ギャラリー】スーパーGTを彩った“カルソニックブルー”のマシンたち 88号車ウラカンは、第2戦富士で勝利を挙げると、第7戦オートポリス、第8戦もてぎを連勝。まさに破竹の勢いで、ポイントリーダーである65号車LEON PYRAMID AMGとの差を縮めていた。ただ最終戦のレースウィークを迎えた時点での点差は11。決して逆転が容易ではない状況と言えた。 しかしながら、迎えた最終戦の予選で88号車はポールポジションを獲得。ボーナス3点を加算したことで、予選10番手に終わった65号車LEONとの点差が8点に縮まったのだ。これで仮に88号車は決勝でも優勝を飾れば、65号車が3位でもタイトルが転がり込んでくる計算になる。 まさに乗りに乗っている状態の88号車。Q1でトップタイムを記録した小暮は記者会見で次のようにコメントした。 「クルマの状態がすごく良くて、Q1をトップで通ることができました。シリーズ争いをしているので落とせない予選でしたが、元嶋選手もすごく良いタイムで総合トップということで、明日に向けてポイント差も縮まりましたし、すごくモチベーションは高いですね」 一方の元嶋は「前回の会見でも『この予選で小暮さんが僕を助けてくれるだろう』と言ったと思いますが、その通りになりましたね(笑)。ありがとうございます」と笑顔を見せ、「僕はミスなく、自分の出せる精一杯で走りました」と謙遜気味に語り、先輩を称えた。 本来自分はレースで波風を立てたくないタイプだと自称していたが、ここ最近はタイトルのために後方グリッドから鬼神の追い上げを見せるなど、攻めの走りを見せてきた元嶋。彼は「ここ最近はちょっと人に嫌われるんじゃないかというくらいプッシュしてきた」としつつ、ポールからスタートできることを喜んだ。 そして彼はオーナーの則竹功雄氏やタイヤサプライヤーの横浜ゴムらの名前を出し、「みんなの頑張りをなんとか 形にしたい」と力強く語り、コメントを締め括った。 また、小暮も気合い十分。「やはり、力を全部出し切りたいなと。 それで良いレースがしたいです。僕と元嶋選手が良いレースをすれば結果がついてくるんじゃないかというのはなんとなく予感していますので、頑張りたいですね」とこちらも頼もしいコメントを残した。
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