【ジャパンC】ディープ産駒のラストクロップ・オーギュストロダンで参戦のムーア騎手「最高のレースにしたい」
スミスの言う通り、2010年代以降になると、ジャパンCでは日本馬の活躍がより顕著に。 2013年にはジェンティルドンナがジャパンC史上初となる連覇を果たし、2018年の勝ち馬アーモンドアイは芝2400mの世界レコードタイムを更新。 2021年にはディープインパクトの息子コントレイルが親子制覇を果たして有終の美を飾った。 そんなコントレイルの調教師、矢作芳人はジャパンCでの経験が日本競馬の躍進につながっているという。 「海外の競馬もそうですが、いろんなやり方や血統を見たりすることは計り知れない勉強になる。日本人の気質でしょう。勤勉で工夫をして仕事をする、技術力が高い、日本人の良さがホースマン全体に出ていますね」 その集大成となったのが2023年、イクイノックスがジャパンCを制したことだろう。 三冠牝馬リバティアイランドに4馬身差を付けて圧勝したこのレースは世界のホースマンたちからも高く評価され、ロンジンワールドベストレースを受賞。 43年前に産声を上げた際には歯が立たないとされていた海外の馬たちと互角以上に渡り合い、ついにジャパンCは世界にも認められるレースとなった。
このレースを2勝し、2024年にはオーギュストロダンで参戦を予定しているライアン・ムーアはジャパンCについてこう語ってくれた。 「最も特別なレースで、2回も勝てたのは幸運だった。でも、もうひとつ勝ちたい。ジャパンCに向けてトレーニングを積んできたし、最高のレースにしたい」 そしてキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスSを制したゴリアットで2024年のジャパンCに参戦するグラファール調教師もジャパンC制覇へ闘志を燃やしている。 「日本馬は素晴らしい。難しいレースにはなるが、ゴリアットもすごい馬からいい挑戦になる。日本の競馬ファンに遭うのが楽しみだよ」 日本競馬の躍進の象徴となった、ジャパンC。世界のホースマンの憧れとして、2024年も感動と興奮を届けてくれることだろう。 ■文/福嶌 弘
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