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感染の恐怖と使命感が交錯…看護師が胸中を明かす「自分たちも死ぬのかもしれないという思いがあった」

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TOKYO FM+

住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「Blue Ocean」では、毎週火曜に、新型コロナウイルスと最前線で戦う医療現場の「リアルな現状や課題」を情報発信するべく、在京民放ラジオ放送局5社連携でスタートした共同プロジェクト「#医療現場を応援」と連動したコーナーをお届けしています。 5月26日(火)の放送では、花と森の東京病院 看護師の小川かおりさんに生電話でお話を伺いました。

◆“医療崩壊が始まった”という感覚にも…

住吉:花と森の東京病院は、東京都北区にある総合病院ということで、もともとは、感染症患者の入院を想定した指定医療機関ではないと伺っていますが、3月後半以降、新型コロナ感染患者を受け入れてきたそうですね。 小川:3月に(新型コロナの)感染症患者の受け入れを開始するという方針が、病院から示されました。45床ある内科病棟を段階的にゾーニング(施設内を区分けすること)しながら、入院中の患者さんを退院、あるいは病棟を移動していただくなどして、すべてのベッドを空けて、東京都から要請のあった患者さんの受け入れを開始しました。 当初は22床で、多いときは30床となりました。本来、軽症~中等症の患者さんのみを対応するはずだったのですが、最初にドッと入院してきた患者さんのなかに、数日後、容態が急激に悪化して、人工呼吸器管理などの処置が必要となる患者さんが数名出てきまして……決まり通り、感染症指定病院に転院を依頼したところ、重症患者用のベッドが満床とのことで、自施設で対応するような時期がありました。 その時期は、海外のような医療崩壊が始まったのかな、という感覚に襲われましたが、幸い、4月の4週目くらいからは、大学病院が重症患者を受け入れてくれるようになって、私たちも少しホッとしたような経緯があります。 住吉:想定していなかった事態なども起こったりすると思いますが、小川さんはじめ看護師さんのみなさんは、どのような感じで対応されていたのですか? 小川:看護部で言いますと、重症化リスクも高いということで、各部署から重症患者の対応ができるスタッフを約20名集めて、専任チームをつくりました。その頃は、海外の医療従事者が、感染や死亡してしまった報道も多くて、本当に歴史的な有事のなかにいる、下手をすると自分たちも死ぬかもしれない、という思いがありました。 住吉:はい……。 小川:そのときは、国から補償の話などは、まだ出ていなかったのですが、なかには、家族と暮らしているスタッフが、自主的にアパートを借りて、単身でチームに参加してくれたという話を聞いて、頭が下がる思いでした。 住吉:そうですか……小川さんご自身も恐怖を感じられたと同時に、“(患者さんの)対応をしてあげたい”という使命感などが交錯する感覚や感情というのは、いまも当然残っていらっしゃるのでしょうか? 小川:そうですね。海外の医療従事者の感染死亡例を耳にしてしまうので、怖いですよね。そのなかで、私自身、心の支えになっていたのは、当時、先にクルーズ船やチャーター機の患者さんを受け入れていた感染症指定病院から、スタッフの感染例の報告がなかったんです。なので、“きちんと感染対策をすれば大丈夫なんだ!”と思うことができて。“私自身を守る”というのはもちろんなのですが、チームからも感染者を出さないということが、あとから受け入れる医療機関の励みになると思えたので、“感染者を出してはいけない”という思いで、今日までやってきています。

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