ARグラスの中国XREAL、独自半導体搭載の「XREAL One」発表 クルマでの活用も想定
AR(拡張現実)グラスの開発や生産を手掛ける中国XREAL(エックスリアル)は12月11日、独自開発の半導体(チップ)を初めて搭載した新シリーズ「XREAL One」を発表した。同社は独BMWや中国の電気自動車(EV)メーカーのNIOなどと提携しており、車載エンターテイメントなどへの展開も見込んでいる。 新シリーズの日本での価格は6万9980円(消費税込み)からに設定した。独自半導体を採用することで、外部機器と接続しなくても単体でさまざまな機能を実現できる。遅延もほとんどなく、大画面で、映画館のような没入感のある視聴体験を可能にしたとしている。その上、重量は84グラムと軽量で、音響機器大手ボーズの協力を得て音質も向上した。 エックスリアルは、ARグラスを用いた将来の運転体験関連でBMWと協業を発表している。カーナビゲーションの指示や危険警告、エンターテインメント・コンテンツ、充電ステーションなどの情報のほか、駐車場での支援なども、車内ディスプレーにプラスする形で、デバイスを通じて受け取ることを想定する。 また、NIOとは車載エンターテインメントを検討している。EVなどでは、ビデオ会議サービスを導入する動きが進んでおり、こうしたニーズにも対応する構えだ。 創業者兼CEO(最高経営責任者)のチー・シュー氏は、「協業するNIO首脳からの助言も受けて、半導体開発に取り組んだ。こうしたデバイスが自動車に標準搭載されるようになるのではないか。日本を含めて自動車業界とさらに協力していきたい」と意欲を示した。