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NTTプロサイクリングとNTTのスポンサー契約が終了 全日本王者・入部の所属チームは解散の危機に

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 全日本ロード王者の入部正太朗が所属するNTTプロサイクリングが、来季以降NTT社とのスポンサー契約を延長しない旨のプレスリリースを発表した。チームは新たなスポンサー探しを開始するも、もう10月になろうかというタイミングでのスポンサー撤退のため時間的猶予は少なく、チームは解散の危機に瀕することとなった。 新たにNTTプロサイクリングとして迎えた2020年シーズンだったが、スポンサー撤退のためわずか1年でチームジャージは見納めとなる。写真はツアー・ダウンアンアーのプレゼンテーションの様子 Photo: Yuzuru SUNADA  チームのプレスリリースによると、チームGMのダグラス・ライダー(南アフリカ)より、9月28日(月)に選手やチーム関係者すべてに来季NTT社とスポンサー契約を更新しないことを通達したという。「とても残念なニュースであるが、チームの未来のために戦うことを約束する」とも述べられているが、現段階では新たなスポンサーは見つかっておらず、チーム解散の危機に直面している状況だ。  昨年までNTT傘下の企業であるディメンションデータの名前で活動していたチームは、NTTブランド統一の動きもあり、NTTプロサイクリングへと名称を変更していた。 ヨーロッパ選手権優勝を含む、今季4勝と好調のジャコモ・ニッツォーロ Photo: Yuzuru SUNADA  新チームの発表会を日本で行い、さらに入部を獲得するなど、一気に日本感が強くなった同チーム。新ジャージにはNTTのロゴ(ダイナミックループ)がデザインされ、おなじみのマークがサイクルロードレースシーンで見られることとなった。  また数々のグランツールチャンピオン、モニュメント覇者を輩出した名将ビャルヌ・リース(デンマーク)を招聘し、チームは今シーズンここまでに8勝と、レース中断期間があったにもかかわらず昨季の7勝を上回る成績を残していた。 かねてからスポンサー問題の噂あり  NTTプロサイクリングは、元をたどると1998年に当時現役自転車選手だったライダーが選手兼GMとしてロータスチームを設立したことがきっかけで誕生したチームだ。2009年からはアフリカの子供たちに自転車を届ける慈善活動団体「キュベカ」のサポートを開始。アフリカを代表するプロサイクリングチームとして、「キュベカ」への支援という大義を掲げて活動していた。  チームのタイトルスポンサーは、ロータス社をはじめ、IBM社、MTN社(アフリカ最大の携帯電話事業者)、ディメンションデータ社などが務め、IT企業とメインスポンサー契約を結ぶケースが続いていた。ディメンションデータ社はNTT傘下のブランドの一つで、昨年にNTT社が世界的にブランド統一する動きもあって、NTTプロサイクリングへと名前を改めていた。 今季からチームマネジャーに就任したビャルヌ・リース Photo: Yuzuru SUNADA  ライダーGMはNTT社とのスポンサー契約を延長しようと試み、さらにチームに加わったリースがチームの株式の30%を取得して共同所有者なること、リースのコネクションを使って新たにデンマーク企業とスポンサー契約を結ぼうとするなど水面下で様々な動きがあったものの、新型コロナウイルスによる影響もあったためか、いずれも不調に終わった模様だ。  レース再開後もチームは新しい選手獲得の発表が一切なく、NTTプロサイクリングはスポンサー問題を抱えているのではないかと、まことしやかにささやかれていたなか、決定打となるチームリリースが発表されたという経緯だ。  一方で、NTT社はツール・ド・フランスのオフィシャルパートナーを務めており、昨年に2024年までスポンサー契約を更新しているため、引き続き自転車レースの舞台でNTTブランドのロゴマークや名前を見かける機会はあるだろう。  同様にスポンサー撤退が決まり、未だに後継スポンサーが見つかっていないCCCチームとともに、2つのワールドチームが同時消滅する危機にある。CCCからは続々と選手の移籍が発表されているものの、NTTからは今のところ新たに移籍を発表している選手はいない。単純に2チーム分の枠が見込めない状況では、NTTの選手は移籍先を探すことも困難な状況だ。

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