JAふくしま未来 モモ販売額80億円超 過去最高 数量確保、単価上昇 福島市
過去最高を更新する見通しとなっていたJAふくしま未来(本店・福島市)の今年度のモモ販売額は約80億2700万円となり、2016(平成28)年の発足以来、初めて80億円を超えた。気象条件などに恵まれ、数量を確保し単価も上昇した。今後は猛暑の影響で出荷時期が早まっているのを踏まえ、課題となっている主力品種「あかつき」以降の出荷体制を強化する。 7日、数又清市組合長が本店で記者会見し、発表した。販売額は過去最高だった前年度から約8億円増えた。宅配関係の販売が伸びているという。 大きな病害や災害がなく、安定した気温や適度な降雨など好条件が重なった。5キロ箱に入る平均玉数は例年18玉だが、今年度は15玉と大玉傾向。1キロ当たりの平均単価は前年度比45円増の654円となった。 ただ、平均単価は資材高騰による生産経費などを考慮した要請単価の750円を下回った。猛暑による出荷時期の早まりで、新品種の育成、晩生(おくて)品種までの出荷体制強化が課題だ。
数又組合長は「あかつき以降の品種を9月いっぱいまでにどう作り上げるかが産地に大きく求められている」とし、将来を見据えた産地形成に意欲を示した。 ■全農福島経由の販売額70億円超 JAふくしま未来をはじめ、県内各JAから全農福島を経由して販売した今年度のモモの販売額は9月末時点で71億1900万円となり、初めて70億円を超えた。全農福島が7日、明らかにした。 JAふくしま未来の販売額には、全農福島経由の他、直売所などでの販売も含まれている。