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【1990年代を沸かせた和製スポーツ】スープラにGTO、フェアレディZ 前編

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AUTOCAR JAPAN

存在感を示した和製ビッグクーペの3台

text:Chris Chilton(クリス・チルトン) photo:Olgun Kordal(オルガン・コーダル) translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)   1990年代初頭には、世界中で存在感を示していた日本車。北米ではホンダ・アコードが、販売台数トップの座をビッグ3、フォード/GM/クライスラーから奪い取るほど。 【写真】スープラ、GTO、フェアレディZ (38枚) トヨタは洗練された新ブランド、レクサスを発表。欧州の高級ブランドを驚かせ、慌てさせた。マツダMX-5(ロードスター)は、手頃なスポーツカー市場を再燃。ホンダNSXは、従来のスーパーカーにつきものだった、信頼性の悪さを矢面にした。 その中で、影の薄いカテゴリーがあった。ビッグクーペだ。250km/hで突っ走れる、大きく元気なスポーツクーペ。それにいち早く気付き、新モデルで英国へ上陸したのは日産だった。 1969年にダットサン240Z、フェアレディZで英国へ進出していた日産。240Zは、日産の底力を示すクルマだった。大衆車だけでなく、世界を納得させる素晴らしいスポーツカーを作れることを証明した、1台だった。事実、北米では大ヒットを飛ばした。 初代の登場後、260Z、280Zへと改められ、S130型の280ZX、Z31型の300ZXへと、20年をかけてフェアレディZは進化を重ねていた。しかし、日本刀のようなキレの良さが薄れていた。ZはZzzzと、眠りにつくかのように思えた。 そんな雰囲気を一変させたのが、Z32型のフェアレディZ。滑らかなボディラインにワイドなシルエットをまとい、見るものを静かに威嚇する。リトラクタブルにも見える、固定式ヘッドライトの眼光が鋭い。

クライスラーとの共同で生まれた三菱GTO

プロポーションはグラマラスで、スーパーカーのような雰囲気すらある。低く滑らかなフロントノーズを持ち、斜め後ろから見ると、その下にエンジンが収まるとは感じさせないほど。 市場によって仕様は異なるが、V6エンジンを搭載し、自然吸気かツインターボが選べた。ホイールベースは2シーターのショート版と、2+2のロング版が用意された。トランスミッションは、ATとMTをラインナップした。 英国市場へ正規輸入されたのは、ターボチャージャー付きの2+2のみ。当時の価格は3万4500ポンド。1000ポンドを追加すれば、標準の5速MTを4速ATへ変更できた。 英国で三菱が日産へ挑戦状を突きつけたのは、2年後。スタリオンに変わって登場したのが3000GT、GTOだ。1970年代に人気だったクーペから名前を引用し、日本で製造された。開発はクライスラーと三菱による合弁会社、ダイアモンド・スター・モーターズが進めた。 ダイアモンド・スターは、一足早く三菱エクリプスやイーグル・タロン、プリムス・レーザーという4気筒エンジンの小型クーペを開発。成功させた実績を持っていた。 V6エンジンを搭載したGTO、三菱3000GTは、エクリプスより本気度の高いマシンだった。高級モデルとして、先進的な技術も導入。同じ傘下で、ダッジではステルスという名前を名乗っている。 Z32型と同様、三菱3000GTも自然吸気版とターボチャージャー版を用意。ダッジ・ステルスには、FFモデルもあった。もちろん、三菱が英国へ導入したのは、装備満載の最も過激な仕様だった。

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