屋内運動場の改修終わる ボルダリングウォールも 鴨川(千葉県)
鴨川市の天津小湊小学校で進められていた屋内運動場の大規模改修工事が、このほど終了した。旧天津小と旧小湊小の合併に伴い誕生した同校の施設整備の一環で、老朽化部分を改修。合わせて安房の学校では初めて、県内でも珍しいボルダリングウォールが設置された。
2億3760万円を投じ、昨年1月から12月まで行われた工事では、劣化した屋根や外壁の防水対策をはじめ、高齢者や障害者に配慮してスロープを新設し、多目的トイレを整備。トイレフロアのドライ化と便器の洋式化、照明のLED化を図り、全ての窓と開口部に網戸を設けるなどしている。
また、社会環境や生活環境の変化などにより、子どもの体力や運動能力が長期的に低下傾向にあったことを懸念し、児童たちが楽しみながら身体を動かすことができるように、ステージ上にボルダリングウォールを設置した。
高さ3.6メートル、幅7.2メートルで、初級から上級まで7色のボルダリングホールドがあり、安全のためのマットを常設。入学式や卒業式などの式典の際には、幕の裏に隠れるように工夫している。
ボルダリングは、東京オリンピックの正式種目となり注目を集めている。自分でルートを考え目標を達成するスタイルは、思考力、想像力、理解力、自己効力感の向上などにも効果があるといわれている。
洲永康弘校長は「体育の授業やレクリエーションなどで、積極的に活用し、子どもたちの体力や運動能力向上につなげたい」。
児童たちにも人気で、2年生の鈴木陽菜さんは「登るのに体力を使うけど、思ったより簡単で楽しかった。これからいっぱい使いたい」と話している。
房日新聞