「スパイダーマン」やオスカー受賞クリエイターが大集結!「スター・ウォーズ」最新作「スケルトン・クルー」スタッフ&キャストを総まとめ
世界中を熱狂させてきた「スター・ウォーズ」の最新ドラマシリーズ「スター・ウォーズ:スケルトン・クルー」が12月3日(火)よりディズニープラスで初回2話が独占配信される。銀河帝国崩壊後の平和な時代を描く本作は、ジェダイに憧れる“普通”の子どもたちが思いがけず宇宙船に乗り込み、大冒険を繰り広げるスペース・アドベンチャーだ。これまでにない新機軸となる本作には、「スター・ウォーズ」初参加組を含め実力派クルーが集結している。 【写真を見る】ジュード・ロウが満を持して「スター・ウォーズ」シリーズに初参戦! 舞台は『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還 (エピソード6)』(83)のあと、ドラマシリーズ「マンダロリアン」や「スター・ウォーズ:アソーカ」と同じ、帝国から解放された新共和国の時代だ。ある平和な惑星で、平凡な毎日に退屈している主人公ら4人の少年少女が、“古い建造物”を発見したことから物語が始まる。興味本位で探検を進めていると、その建造物が突如として動きだす。それは持ち主不明で地中に埋まった巨大な宇宙船だったのだ。宇宙船は子どもたちを連れてはるかかなたへと旅立ち、4人は地図もなければ、家族もいない未知の銀河で迷子になってしまう。様々なトラブルに見舞われ絶体絶命のピンチを迎えた時、フォースを操る謎の男と出会い、4人は故郷への帰還を目指していく。 タイトルの「スケルトン・クルー」とは“最低限の乗組員”の意味で、4人の子どもと謎の男に個性的なドロイドが加わった、この頼りなさげなクルーを指す。「普通の少年少女がわが家を目指す」という展開からして従来のシリーズとは一線を画す本作だが、ドッグファイトや海賊との追走劇、危険なクリーチャーとの遭遇など「スター・ウォーズ」らしい見せ場が盛りだくさんのエンタメ作に仕上がっている。 トレーラーのテイストは、やんちゃな少年少女の友情や成長を描いた『E.T.』(82)や『グーニーズ』(85)、戦争に翻弄されながら成長する少年の物語『太陽の帝国』(87)を彷彿とさせ、公式サイトにも記載があるよう「スティーヴン・スピルバーグによる1980年代の青春冒険映画の銀河版」そのもの。「スター・ウォーズ」ファンはもちろん、ドラマ「ストレンジャー・シングス」に代表されるジュブナイル好きには沼必至のシリーズになりそうだ。 ■「スター・ウォーズ」の重鎮コンビ×MCU版「スパイダーマン」のヒットメイカーという最強の布陣! 「スター・ウォーズ」のドラマシリーズは、ロバート・ロドリゲスやトニー・ギルロイ、ピーター・ラムジーほか劇場作品で活躍してきたスタッフが数多く参加してきたが、本作もガチな実力派が集結している。ルーカスフィルム社長キャスリーン・ケネディと共に製作総指揮を務めるのは、ジョン・ファヴローとデイヴ・フィローニだ。「アイアンマン」シリーズの監督としてその名を広めたファヴローは、「マンダロリアン」でシリーズに初参加。気高き賞金稼ぎの生き様を描いた本作で、エピソード監督と脚本、製作総指揮を兼任し高い評価を獲得。続く「ボバ・フェット」でも監督、脚本、製作総指揮を手掛けている。 一方のフィローニはアニメーション畑の出身で、ルーカスフィルム・アニメーション移籍後は長編アニメ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(08)の監督、テレビシリーズ「スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ」の総監督を担当した。その後もアニメ版を手掛けたあとに、「マンダロリアン」の監督、製作総指揮で実写に進出。2023年にはルーカスフィルムのクリエイティブ面の最高責任者CCOに就任した。ユニバースを踏襲しながら新機軸を打ち出してきたドラマシリーズのキーマンが、本作でもタッグを組んでいる。 ショーランナーを務めるのはトム・ホランド主演の『スパイダーマン:ホームカミング』(17)でヒットメイカーの仲間入りをしたジョン・ワッツとクリストファー・フォードで、共に「スター・ウォーズ」初参加となる。ワッツは低予算のホラーやスリラーを経て、『ホームカミング』の監督に大抜擢。「アベンジャーズ」を絡めたユニークな展開やほろ苦い青春ストーリーで絶賛され、MCU版「スパイダーマン」シリーズ計3作を監督した。少年少女が大冒険をくり広げる本作にはぴったりの人選だろう。フォードはワッツの長編デビュー作『クラウン』(14)から『ホームカミング』までコンビで活躍した脚本家で、本作では脚本も兼任。子どもたちの友情と成長をどう描きあげるのか期待が高まる。 ■賞レースを賑わせた名クリエイターたちが見せる少年少女の冒険に期待! 監督も務めるワッツは本作について、「自分たちが大きな宇宙の一部だと知らない4人の子どもの視点で語られます。無邪気で新鮮なキャラクターをとおして、銀河の光景や音を初めて体験できる作品」と語っており、これまでにないピュアなドラマを展開してくれそうだ。同時に「幼いころから愛してきた『スター・ウォーズ』と同じ銀河が舞台です。違うのは、それを体験する視点だけです」という発言から、しっかりユニバースの一翼を担う作品になりそうだ。なお、トレーラーには「マンダロリアン」に登場した海賊ヴェインの姿も見てとれる。ユニバースにどうリンクするのかにも注目したい。 ワッツのほかにもエピソード監督には実力派が集結した。まずは2023年の賞レースを席巻した『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)でアカデミー監督賞、脚本賞に輝いたダニエルズ(ダニエル・クワンとダニエル・シャイナートのコンビ)。彼らの絶妙なストーリーテリングとユーモア、テンポ良いアクション描写は「スター・ウォーズ」に新境地をもたらしてくれるだろう。デヴィッド・ロウリーは、アーサー王伝説をモチーフにしたダークファンタジー『グリーン・ナイト』(21)で圧倒的な幻想世界を展開した映像派。その一方で『ピートと秘密の友達』(16)や『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』(17)、『ピーター・パン&ウェンディ』(23)など心優しきファンタジーの名手でもあり、本作への参加は必然といえよう。 アカデミー賞作品賞候補となった『ミナリ』(20)で移民を題材にした人間ドラマや『ツイスターズ』(24)で壮絶なスペクタクルを展開したリー・アイザック・チョン、名匠ロン・ハワードを父に持つ女優ブライス・ダラス・ハワードは共に「マンダロリアン」からの続投組。チョンはもちろんハワードも小気味よいドラマ運びとスケール感ある描写でファンをうならせた実力派だけに、彼らが少年少女の大冒険をどう描くのか楽しみだ。 ■ジュード・ロウがフォースを操る…謎の男の素性の考察が早くも話題に! 最小クルーの活躍を描く本作はキャストにも注目したい。子どもたちを率いる謎のフォースの使い手を演じるのは、スピルバーグの『A.I.』(01)や『キャプテン・マーベル』(19)、「ファンタスティック・ビースト」シリーズでお馴染みのジュード・ロウ。頭巾をかぶったフォースの使い手とのことで、どうやら「オーダー66」を生き延びたジェダイなのでは?とファンの間でも推測されている。果たして彼は、シリーズをとおしメンターに導かれ成長する若者たちを描いてきた「スター・ウォーズ」らしいキャラクターなのか?その正体が気になるところだ。 子どもたちの中心的な存在の少年ウィム役にはミュージカル・ファンタジー『ミラベルと魔法だらけの家』(21)の声優を務めたラビ・カボット=コニャーズ、活発な少女ファーン役には『炎の少女チャーリー』(22)でタイトルロールを演じたライアン・キーラ・アームストロング。ウィムの父親を『スパイダーマン:ホームカミング』でちょい役だが化学の教師を演じたトゥンデ・アデビンペ、ファーンの母親を「アベンジャーズ」シリーズでアイアンマンに搭載された2代目人工知能“フライデー”の声優ケリー・コンドンが演じている。なお子どもの一人であるニールは、人間ではなく青い象のようなエイリアン。おそらく『ジェダイの帰還』のジャバ・ザ・ハットの宮殿にいたマックス・レボ・バンドの楽団長と同じオートラン族で、意外な活躍をしてくれそうだ。 普通の少年少女が予期せず銀河の平和を守る戦いに巻き込まれていく物語で、どんな冒険が待ち受けているのか?そして、彼らは無事に故郷に戻ることができるのか?12月3日の配信が待ち遠しい。 文/神武団四郎