焼岳 警戒レベル2に引き上げ 火口域1キロ圏内の噴石警戒
気象庁は24日午前9時30分、長野県松本市と岐阜県高山市境の焼岳(2455メートル)の噴火警戒レベルを「1」(活火山であることに留意)から「2」(火口周辺規制)に引き上げた。気象庁は「火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性がある」として、火口域から約1キロ以内では大きな噴石に警戒するよう呼びかけている。 同庁によると23日午後11時から24日午後3時までに山頂付近を震源とする微小な火山性地震が49回観測された。焼岳の噴火警戒レベルが「2」となるのは平成23(2011)年の制度導入以来初めて。 松本市は24日、上高地(安曇)の登山口など4カ所に立ち入り規制を知らせる看板を設置した。市と県の職員が登山口で下山者に山に残っている人がいないか確認した。想定火口域から1キロ圏内の市営焼岳小屋は来月に今季の営業を始める予定だったが、レベル「2」の間は閉鎖する。 焼岳は昭和37(1962)年に水蒸気爆発噴火が発生し、旧焼岳小屋を火山灰が押しつぶして従業員2人の負傷者を出した。平成7(1995)年には山頂南東3キロの安房トンネル関連道路工事現場で水蒸気爆発が起き、4人が死亡した。
市民タイムス